韓国代表時代のイ・スンヨプ氏【写真:Getty Images】

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斗山の監督になったイ・スンヨプ チームには阪神帰りのアルカンタラが在籍

 ロッテ、巨人、オリックスで計8年間プレーし、NPBでは通算159本塁打を記録したイ・スンヨプ氏は、今季から韓国プロ野球・斗山ベアーズの監督に就任した。同チームには昨季まで2年間阪神に在籍したラウル・アルカンタラ投手が在籍しており、指揮官は彼の“復活”を確信しているという。その理由には自らの“助っ人経験”があった。韓国メディア「OSEN」が伝えている。

 斗山は現在シドニーでキャンプ中で、アルカンタラのブルペン投球を見たイ・スンヨプ監督は「ボールはよさそうだ。まだキャンプ序盤なので、健康であることが何より重要」とし「これまで解説者としてアルカンタラの投球を見てきたが、斗山を去って“上位リーグ”で2年を過ごしたため、技量が低下したようには見えない。また、韓国の年齢で32歳は、最高のボールを投げる時期だと見ることができる」と話したという。

 アルカンタラは2020年、斗山で20勝2敗、防御率2.54という素晴らしい成績を残して阪神へ移籍した。ただ日本での2年間では、主にリリーフとして63試合に登板、4勝6敗1セーブ、23ホールド、防御率3.96という成績で古巣に戻ってきた。

 記事によれば、イ・スンヨプはアルカンタラの阪神での2年間を「失敗とみなさなかった」という。2年間の成長を感じたというのだ。その理由として「日本は韓国よりも上位のリーグだ。ホセ・ピレラを見ても分かる」と話した。広島で2020年にプレーしたピレラはこの2年、サムスンの主力打者として活躍中だ。昨季は打率.342、28本塁打、109打点でいずれもリーグ2位だった。

 さらに「ハードウェアは韓国の選手がいいが、ディティールは日本野球が先行しているのが現実だ。投手の立場では本当に難しい。フルスイングしなければならないボールをカットして見てくるので、韓国野球を経験して日本に行く時は本当に大変だ。SKで投げていたエンジェル・サンチェス(元巨人)もそうだった」と分析してみせたという。

 指揮官がアルカンタラについて心配しているのは1つだけ。日本ではリリーフ起用が主だったという部分だ。「2年間リリーフの役割で投げていた。我々のチームではスタミナの部分をチェックすればいい。代わりにいい勉強をして帰ってきたと言えるだろう」と、帰ってきた助っ人の大復活を確信しているかのようだ。(Full-Count編集部)