世界の半導体生産の大部分を占めるTSMCとSamsungが半導体製造価格の値上げを計画中

スマートフォンメーカーや自動車メーカーの注文に応じて半導体を生産するファウンドリ事業で業界ツートップのTSMCとSamsungが半導体製造価格の値上げを検討していることが報じられています。
TSMC plans another price hike amid inflation concerns - Nikkei Asia
https://asia.nikkei.com/Business/Tech/Semiconductors/TSMC-plans-another-price-hike-amid-inflation-concerns
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-05-13/samsung-in-talks-to-hike-chipmaking-prices-by-up-to-20
◆TSMC
Nikkei Asiaに情報を提供した人物によると、TSMCはコストの上昇や供給不足緩和のための拡張計画を理由に半導体製造価格の値上げを検討しているとのこと。値上げ率は5%〜8%で、高性能プロセッサなどに用いられる数nmの最先端プロセスノードから、自動車向けチップやセンサーなどに用いられる比較的古いレガシーノードまで幅広い半導体が値上げの対象となっています。
値上げは2023年までに始まるとされており、Nikkei Asiaに情報を提供したTSMCの幹部は「スマートフォンやPCの需要が鈍化している現状を踏まえると、クライアントがTSMCの値上げの計画を受け入れることは難しいかもしれません」と述べています。

◆Samsung
Bloombergが報じた内容によると、Samsungは半導体製造価格を最大20%値上げすることを顧客に通達しているとのこと。Bloombergに情報を提供した人物は「値上げ幅は15〜20%で、古いプロセスノードで生産される半導体ほど値上げ幅が大きい」と述べており、古いプロセスノードの半導体を利用するメーカーにとっては大きな打撃となりそうです。Samsungの半導体製造価格値上げは2022年後半に始まる予定とのことです。

なお、2022年3月には、TSMCのマーク・リュウ会長は「材料の価格上昇が半導体業界全体に影響を与えています」と発言しており、半導体製造価格の値上げが示唆されていました。また、2022年4月には大手半導体製造機器メーカーASMLのピーター・ヴェニンクCEOが「2022年と2023年は半導体製造能力が大幅に不足する」と発言しており、今後も半導体製造価格および半導体価格が値上がりする可能性があります。
