「グローバルAIファンド」は、2016年9月9日に設定された年1回決算型のファンドから、3年遅れた2019年10月7日に「予想分配金提示型」を新しいコースとして新設している。同ファンドを設定・運用する三井住友DSアセットマネジメントの投信営業部の伊藤健人氏は、「『グローバルAIファンド』は、年1回決算型の基準価額が2万6000円台に上昇し、基準価額が短期間に大きく上昇したように基準価額の値動きも大きくなる傾向があります。このように値動きが大きなファンドを安心して保有していただくには、積立投資で投資タイミングを分散する方法もありますが、値上がり益をいったんは利益確定する感覚で『予想分配金提示型』を選ぶ方法もあると思います」と語っている。

 資産形成を考えれば、分配金を出さずに投資収益は再投資に回してひたすら資産規模を大きくした方が、投資期間が長くなるほどに資産効果が大きくなる。たとえば、「グローバルAIファンド(予想分配金提示型)」は、2020年9月末の基準価額が1万3203円で、設定来の累計分配金は2350円。この間のトータルリターンは、基準価額に累計分配金を上乗せした1万5553円になるが、分配金を払い出さずに再投資した場合のトータルリターンは1万6018円になっている。わずか1年間でも、これだけの差が出てしまう。10年、20年という長期では、この差はどんどん大きくなっていくことになる。

 ただ、これまで日本の投資家は、1990年代末にバブル崩壊を経験して以降、ITバブル崩壊やリーマンショック、チャイナショックなど、数年に1回くらいは大きな下落相場に見舞われてきた。「ただ保有しているだけでは、市場の変動でせっかくの収益を吐き出しかねない」という危機意識を持っているところがある。「予想分配金提示型」は、そのような日本の投資家の長期投資に対する漠然とした不安感に応える新しい仕組みとして定着しそうだ。(情報提供:モーニングスター社)(グラフは「予想分配金提示型」と「資産成長型」の解約率の推移)