昨年12月からSNSで毎日更新されて反響を呼んでいた4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」が20日午後7時20分の更新で最終回を迎えた。「余命100日」という設定である主役のワニにとって、この日が運命の100日目。ファンからは「死なないで」といった嘆願や“ワニ君ロス”の思いが寄せられていたが、その注目の内容は4コマ漫画3本と大きな画1枚の計13コマによるシュールで、かつ余韻を残す謎に満ちた作風だった。

 連日更新されていた午後7時になっても最終回がアップされず、心待ちにしていた読者からは「更新しないことによって本当にネットから『死んだ』んだよ、というオチ?」といった投稿が殺到。「ワニ更新」「ワニの死」「ワニくん」「ワニさん」がツイッターのトレンドになった。

 そして、通常より20分遅れで更新。桜の花見をしている仲間がいて、親友のネズミが「ワニを迎えに行く」とバイクで出発。到着したネズミが桜の写メを撮り「よくね?」と送信。桜吹雪の舞う路上でヒヨコに手を差し伸べるワニの口元と手が描かれるが、次のシーンで姿が消え、「スゲー!!春に来たって感じ〜」との返信と桜の画像が写ったスマホが落ちている。桜並木と無人の二車線の道路、青い空…の描写。

 リプ欄には謎解きの投稿が殺到した。「3日目に助けたひよこの伏線やったらしい。車にひかれて事故死らしい!」「これ2ページ目がワニくんが死んだ花見の日じゃなくて、また別の年って説ないですか?」…。流布していた「既に死んでいたワニの走馬灯説」を元にした声も目立った。だが、結論は受け取る人に委ねられており、明確な結論はない。

 作者である漫画家でイラストレーター、きくちゆうき氏(@yuukikikuchi)が昨年12月19日からツイッターとインスタグラムで毎日更新してきた同連載。その思いを20日午前に出演した日本テレビ系「スッキリ」で吐露していた。

 きくち氏は最終回について「僕としては終わり方はそんなに重要じゃないと思っています。(作品を読んで)いろんな事を考えてもらえれば」と含みのある言葉を残していた。

 さらに、きくち氏は「見てる人が『終わり』を意識してくれるものにしたかった」と創作の動機を明かし、「僕らもいずれ死んでしまいますし、終わっちゃう。それを考えながら生活すると、今やるべきこと、これはやるべきじゃないことが見えてくると思って」と死生観も語った。

 ちなみに「ワニは僕らと一緒で死ぬ日は分かっていない」とのこと。同氏は「自分に置き換えて、この漫画を見て自分の中で生かしてくれたら。死ぬってデリケートな部分だから、そういうところも意識してほしい」と読者に呼びかけた。

 最終回の更新から40分後の午後8時の時点で「いいね」が約96万件、リツイートは44万件を超えた。