「3番・DH」で先発したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

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ボールを拾った少年は、日本ハムのユニホームを着たファンにプレゼントしようとするが…

エンゼルス 3-1 ブルージェイズ(日本時間19日・トロント)

 エンゼルス大谷翔平投手は18日(日本時間19日)、敵地ブルージェイズ戦に「3番・DH」でスタメン出場したが、3試合ぶりの無安打に終わった。2017年のWBCでMVPに輝いたストローマンの前に遊ゴロ、投ゴロ併殺打、二ゴロと凡退。投手が代わった第4打席も二ゴロに倒れ、4打席無安打に終わった。

 最後まで快音は響かず、3試合ぶりのノーヒットに終わった大谷。だが、この日のスタンドでは、大谷のファウルボールを巡って、ファンの間で“美しき交流”が生まれていた。MLB公式サイトの人気コーナー「Cut4」が動画付きでレポートした。

「ファウルボール。野球の試合でスタンドにいるファンとして、自分の方向に飛んでくるお土産以上にエキサイティングなものはあまりないだろう。そして、もしあなたがキャッチしたとしたら? えっと、それは夢である」と書き出された「Cut4」の記事。場面は4回、大谷の第2打席で起こった。

 初球、大谷の打球は三塁側スタンドへのファウルになった。鋭い当たりに、打った大谷が注意を促すかのように大声をあげた打球だったが、このボールが心温まる光景のキッカケとなった。

「Cut4」によると「ショウヘイ・オオタニが放った打球がスタンドに入った時に起こったことは、“普通”ファウルボールで起こることの予想を完全に裏切った。少年がボールを手にしたが、彼は数列前に座っている日本ハムファイターズのユニホームを着たオオタニファンを見つけた。次に起こったことで心が温かくなるだろう」と伝えた。

 大谷の打球を手にした少年は喜び、そして周囲のファンとハイタッチを繰り返した。その中には、日本ハム時代の大谷のユニホームを着用したファンの姿もあった。その後、席に着いた少年だったが、おもむろに席を立つと、その日本ハムのユニホームを着た男性ファンに、大谷のファウルボールを差し出したのだった。

 だが、この男性ファンは手を振り、ファウルボールを受け取るのを遠慮した。せっかく少年ファンがキャッチしたボールだっただけに、少年の思い出にと身を引いたのだろう。この光景に「Cut4」も「スポーツマンシップ:それはフィールドの選手たちだけではない」と、このファンの“譲り合い”の精神を絶賛していた。(Full-Count編集部)