グルメ漫画の金字塔ともいえる「美味しんぼ」。長期にわたる連載でいろいろと評価はわかれるものの、初期の頃の面白さはガチだと個人的には思っている。
さて、その初期の2巻において主人公の山岡士郎たちが横浜中華街に行ったときのエピソードを覚えている方も多いことだろう。後にもよく登場する周大人こと周懐徳が初登場の話「手間の価値」に出てくるお店「大南楼」。
長い行列を並んでやっと入店すれば
「早く席についてよ、忙しいんだからッ!」
と怒鳴られ、山岡はその後も店の接客姿勢に不満をつのらせたあげくに
「マスコミに取り上げられたくらいでいい気になって、客を粗末にするような人間の作る物は、食べる価値がないっ!!」
と出ていってしまう。その「大南楼」というお店のモデルといわれているのが、老舗の「海員閣」というお店とのこと。

ほんのちょっとだけ電子書籍のサンプルで読むことも可能である。
美味しんぼ(2) (ビッグコミックス) Kindle版
https://www.amazon.co.jp/dp/B00AQRC8WU[リンク]

その「海員閣」、代替わりでリニューアルのため長期休業していたが、5月末にオープンしたとのこと。

中華料理 海員閣
http://www7b.biglobe.ne.jp/~haiyuange-the3/

そもそも、「美味しんぼ」の2巻の発売日が1985年であり、ネット上の情報によれば接客もかなり前に別物になっていたようだ。

今回訪れて、豚ばらそばをオーダー。トロトロの肉に、やさしい感じのする麺がマッチ。別の日には牛ばらそばを食したがこちらも美味だった。

サイトによれば「当分の間は、試運転営業」でお昼だけ。席は10席ほどで、いずれの日も行列ができていた。店員さんは客に対しかなり柔らかく気を使った感じで接しており、名物のシュウマイだけお土産で購入するのも可能なのだが、「雨の中ありがとうございます」等の労いの言葉もかけていた。

あの福岡にある伝説の「高菜食べてしまったんですかっ!?」のラーメン屋も、先日訪れたときには物凄く丁寧な接客のお店になっていたのだが、それをちょっと思い出した次第である。

参考:【驚愕】あの伝説の「高菜食べてしまったんですかっ!?」のラーメン屋から高菜が消えた!?
https://getnews.jp/archives/2043219

名物だった「コークス窯」もなくなり、いろいろ昔とは異なるという声もあるようだが、個人的には充分満足できた。中華街を訪れた際はチェックしてみてはいかがだろうか。

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