次来る肉は「Tボーン」ならぬ「Lボーン」。骨つき肉はL型に限るワケ

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イい淇べるべき最旬肉は、この骨付き迫力L-Bone!„

「ウルフギャング・ステーキハウス」に「BLT STEAK TOKYO」など、昨年来から東京の肉業界を席捲している黒船来襲ならぬアメリカンビーフ旋風。それに伴い、巷に増殖しているのが、“Tボーンステーキ”だ。

近頃では、4〜500g程度の薄っぺらなTボーンステーキもあるようでまさに百花繚乱、玉石混交といった状況だが、その現状に楔を打つかの如く、今見直されているのが“Lボーンステーキ”の美味しさだ。

ちなみにTボーンとは、サーロインとヒレ、ふたつの部位がついた骨付き肉のこと。T字型の骨の左右に肉がついているその形からこの名があり、中でもヒレの部分が肉の1/3を占めているものは、ポーターハウスと呼ばれ最上級の部位とされている。

ひとつの部位で、脂身の多いサーロインと柔らかなヒレのふたつの味を楽しめるのがTボーンステーキの魅力だが、そこに落とし穴があるのも事実。つまりは肉質の違う部位を一度に火を入れる難しさが潜んでいるわけだ。かなりの達人でない限り、サーロインとヒレを同時にタイミングよく焼き上げるのは無理だろう。

対してLボーンはサーロインに付いた骨がL字型に残るようカットしたもの。サーロインに特化しているだけにベストな火加減で焼きあげることができる。また、骨に付いている骨膜も牛肉の旨みを引き出す名脇役。ジューシーさならむしろLボーンに軍配があがると言ってもいいだろう。

白飯とかっこむ熟成ステーキの醍醐味『KICHIHEI』

黒毛和牛ならではのコクと熟成香を堪能する

ワインもいいが、旨いステーキにはやっぱり米の飯!という向きにピッタリのステーキ専門店がここ「吉平」だ。

銀座のはずれ、雑居ビルに人知れずオープンして1年余り、会員制のサロンのような店内は、炭火でじっくり焼き上げられるステーキを目当てに訪れる客で日々賑わっている。メニューはすべてコース仕立てで肉の種類によって値段が変わるシステム。ちなみにご覧の“長野県黒毛和牛骨付きリブロース”で1人前17000円(注文は2人前)だ。

ステーキの焼き上がりを待つ間、前菜2〜3品が供された後、いよいよ真打ち登場!200gはあろうかという肉塊が、白飯、味噌汁、お新香の3点セットと共に運ばれてくる。いわば、定食スタイルなのだが、それが骨付きリブロースなら日本一贅沢なステーキ定食となる。店内の熟成庫で約30日間熟成させた骨付きリブロースは黒毛和牛ならではのコクが印象深い。

確かにワインよりもご飯を呼ぶ味だ。自家製の玉ねぎ醤油につけて食べれば、旨さは更に加速する。有名グランメゾンのオーナー肝いりの店だけに肉の充実度も半端ではない。骨付きリブロース一つとっても北海道産と長野県産と2種類の熟成肉を用意。他にも今や入手困難な北海道池田牛のシンシンにランプ、佐賀牛のとうがらしや熊本あか牛のイチボなど常時12~3種類が揃っている。

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ホテルの新スポットはお洒落な肉ダイニング『METROPOLITAN GRILL』

赤身なのに柔らかい絶品国産牛骨付きリブロース

昨年10月、全面改装した「ヒルトン東京」二階のレストランフロア。ここに誕生した新たな話題のスポットが「メトロポリタングリル」だ。ガラス張りのライブクッキングスペースが、ひときわ目を引くこのダイニングで注目すべきは、やはり肉。中でもビーフアイテムは、正に“肉ダイニング”と呼ぶに相応しい豊富な品揃えだ。

オーストラリア産やアメリカ産のブラックアンガス牛から国産牛、そして黒毛和牛など多種多様に揃う中、骨付きリブアイステーキ“コート ド ブッフ”に最も適した肉として、総料理長のフィリップ ルイ エガロンシェフの選んだ牛が、鹿児島(もしくは北海道)産の交雑牛だ。

フィリップシェフ曰く「鹿児島産の交雑牛は、和牛ならではの旨味、風味、香りを持ちながらもサシが少ない。赤身なのに柔らかいんです。他国にはない日本の牛の素晴らしいところでしょう」

それゆえ、そのままでも充分美味しいからと、あえて熟成はせずに特注の大型グリルでじっくりと焼き上げる。火力の強い備長炭と桜の薪独特の香味、この2つを巧みに取り入れつつ、火加減を調節。芳ばしく仕上がった1kgの肉塊は、カリッとした外側の食感に対し、中のしっとりときめ細やかな肉質感が絶妙。最後まで飽きずに食べられる。

いかがだったであろうか。
今週は、次に来る肉「Lボーン」を5日連続でご紹介していく予定。お楽しみに!