韓国では数年前から旭日旗を「日本軍国主義の象徴」、「侵略の象徴」として排斥する動きがある。最近では、日本サッカー代表の新ユニフォームのデザインが、旭日旗を連想させるとして非難の声が上がった。旭日旗や類似する模様に対して過敏に反応する韓国だが、最近韓国の高麗大学キム・チェス教授が「旭日旗は韓国が起源」と主張したことを韓国メディアが報じた。(編集担当:新川悠)

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 韓国では数年前から旭日旗を「日本軍国主義の象徴」、「侵略の象徴」として排斥する動きがある。最近では、日本サッカー代表の新ユニフォームのデザインが、旭日旗を連想させるとして非難の声が上がった。旭日旗や類似する模様に対して過敏に反応する韓国だが、最近韓国の高麗大学キム・チェス教授が「旭日旗は韓国が起源」と主張したことを韓国メディアが報じた。

 キム教授は、旭日旗は「韓」をベースに作られた可能性が高いとみている。教授によると、「韓」という文字は“朝の日差しを表す旗”を意味しており、旭日旗は「韓」のイメージをより強力に形象化したものだという。教授は“旭日旗模倣説”を旭日旗の新しい解釈として唱える。

 “旭日旗模倣説”は「アルタイ文明」を考察する過程で導き出された。アルタイ文明は紀元前2000年から3000年ごろにユーラシア大陸のアルタイ山脈周辺で形成された青銅器文明を指すとされ、遼河地域、朝鮮半島、日本列島へと伝わり、東アジア地域の古代国家形成に大きな影響を与えたという。

 キム教授は韓国メディアに対し、「遼河地域の青銅器文明が形成される過程で古朝鮮(紀元前2300年ごろ)は成立した」と説明。また、檀君(韓国の歴史書に登場する古朝鮮の王)が実在の人物であるとの前提の上で、「檀君が建国した国は内モンゴル付近の遼河」と主張した。この考えは、朝鮮北部の大同江流域で檀君朝鮮が誕生したとみる韓国の学者らの見解とは異なるという。

 中国が進める「東北工程」についても独自の歴史的解釈で反論した。東北工程では高句麗を中国史として扱うが、キム教授は「遼河文明を形成した民族はアルタイ語族(主語-目的語-述語の語順を使う民族)」だと指摘し、さかのぼれば遼河文明を形成したのは「漢」民族ではなく「韓」民族になるとして中国の主張に反発した。また、遼河文明が朝鮮半島から日本列島に渡ったことで、現在の天皇家を軸とする古代国家が形成され、この過程で「旭日旗」が生まれたのだと主張した。

 キム教授のアルタイ文明や旭日旗に対する考察は、最近出版した著書「アルタイ文明論」に記されているという。

 韓国メディアがキム教授の“旭日旗模倣説”を紹介すると、韓国のネットユーザーらは驚愕。多くが「呆れた」、「言葉も出ない」、「本当に教授なのか」などと驚いたが、中には「韓国から日本に多くの文物が伝来した中に、旭日旗もあったのだろう」などと理解を示す声もあった。(編集担当:新川悠)