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完全新モデルが間もなく登場

スペインの自動車メーカーで、フォルクスワーゲン・グループ傘下のセアト(Seat)が今後の製品展開の展望を示した。生産コストが低下すればEVモデルを投入する予定だが、派生ブランドのクプラ(Cupra)とは異なる独自のラインナップを構築していく構えだ。

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セアトはコストパフォーマンス重視のブランドとして欧州で広く親しまれているが、2020年の4代目『レオン』発売以降は目立った動きがなかった。最近になって、小型ハッチバック『イビサ』とクロスオーバー『アローナ』のマイナーチェンジを実施し、来年はこの2車種向けに新しいマイルドハイブリッド付きエンジンを導入する予定だ。


セアトのアローナ(左)とイビサ(右)    セアト

しかし、SUVの『アテカ』と『タラッコ』が生産終了となったことで、セアトのラインナップはガソリン車のみの3車種に縮小した。セアトは急成長中の派生ブランドであるクプラにリソースと投資の大部分を振り向けているため、今後の方針についてはほとんど語られてこなかった。

しかし、今回、同社CEOのマルクス・ハウプト氏はAUTOCARの取材に対し、数年ぶりとなる完全新規開発モデルが間もなく登場する可能性を示唆した。

スペインでは人気衰えず

クプラがラインナップを大幅に拡大し、プレミアム志向のブランドとしてグローバル展開を目指す中で、セアトにはどのような役割があるのか。記者の問いに対し、ハウプト氏は次のように答えた。

「セアトのない会社を想像することはできません。セアトは当社の伝統であり、スペインをはじめとするさまざまな国で歴史を築いてきました」


マイナーチェンジを受けたセアト・イビサ(英国仕様)    AUTOCAR

「当社は依然としてセアトブランドに投資しています。来年は(イビサとアローナの)マイルドハイブリッド車が登場する予定であり、両モデルとも依然として非常に高い販売ペースを維持しています」

今年2月、イビサがスペイン国内でベストセラー車となった。ハウプト氏はこのことに言及し、ブランドの人気が衰えていないことの証拠だとして、短中期的にはセアトの存続可能性を見直す必要はないと述べた。

「2029年、2030年と、CO2排出規制が現在よりも厳しくなれば、間違いなく、このブランドの将来像について議論しなければならない時が来るでしょう」とハウプト氏は続けた。

「そのためには、おそらくEVプラットフォームのコスト削減に取り組む必要があると思います。現状のコストでは、利益を出せるセアト車を展開するのは非常に困難だからです」

「いつの日か、セアトの今後をどうするか議論することになるでしょう。ですがそれまでは、既存のモデルに注力するという明確な戦略があります」

セアトが果たすべき役割

2035年以降も新車販売を続けるのかという質問に対しては、「そう願っています」という答えが返ってきた。ハウプト氏は、クプラとは異なるブランディングや、低価格のガソリン車を販売するという役割の違いを強調した。

「ブランドの位置付けはまったく異なり、顧客層も異なります。そして、欧州ほど電動化が進んでいない海外市場を忘れてはなりません」


マイナーチェンジを受けたセアト・イビサ(英国仕様)    AUTOCAR

「当社は非常に満足しています。これは現在進めている戦略の一環であり、単なる偶然ではありません。当社は依然として両ブランドに強く注力しています」

最近、クプラから新しい小型EV『ラヴァル』が発表されたが、セアトが装備を簡素化した安価なバージョンを販売する計画はあるのだろうか。この質問に対し、ハウプト氏は次のように答えた。

「決してそのようなことはしません。なぜなら、両ブランドの差別化を維持する必要があると考えているからです。ラヴァルはクプラ独自のモデルです。クプラ車の装備を削ってセアト車にするようなことは、正しい戦略ではありません」

「両ブランドには独自のDNAが必要であり、それぞれが独自の道を切り開かなければなりません。そのため、セアトのロゴを付けたラヴァルが登場することは絶対にありません」

クプラ車は完全独自開発の道へ

ブランドのDNAを強化するため、今後のすべてのクプラ車は、アテカやレオンのようにセアト車を改良したものではなく、完全に独自開発されたものになるという。

「振り返ってみれば、(セアト車をベースとすることは)賢明な判断だったと思いますし、レオンに関しては良い機会を活かすことができました。しかし、将来を見据えた戦略の一環として、両ブランドで完全に異なるラインナップを持つ必要があります」

「同じようなことは繰り返さないと思います。クプラ・レオンもセアト・レオンも成功していますが、今は両ブランドのDNAをそれぞれ守っていくことが重要です」