4回、大山(手前)は佐野(奥)の打球処理を失策、顔をしかめる村上(撮影・田中太一)

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 「阪神1−10DeNA」(8日、甲子園球場)

 苦しくとも粘り続けた阪神・村上頌樹投手(27)の117球が報われる瞬間は、無情にも訪れなかった。4月3日・広島戦(マツダ)で今季初勝利を挙げて以降、遠い2勝目。2024年の6試合連続に次ぐ自己ワースト2位の5戦連続で、白星から見放されている。

 立ち上がりは上々だった。今季7登板目にして初となる新加入・伏見とのバッテリー。「もう普通に、誠志郎さん(坂本)と話しているようなことを話し合いながら臨めたかなと思います」と序盤3回はDeNA打線を無安打に封じた。

 不運が襲いかかったのは四回だ。1死から佐野に対し、カーブで完全にタイミングを外して一塁へのゴロに打ち取るも、大山のトスがそれて出塁を許す。続く宮崎は空振り三振に仕留めたが、山本には左前打を浴びて2死一、二塁の危機。ここで京田が放った打球は左前にポトリと落ちるポテンヒットに。さらに左翼・福島が打球処理を誤り、一気に2点を失った。

 それでも、以降は再びスコアボードにゼロを並べた。六回2死では宮崎への初球に58キロの超スローボールを投球。惜しくもボールとなったが、公式戦では昨年6月6日・オリックス戦(甲子園)で投じて以来の“自己最遅”タイを記録し、場内をどよめかせた。

 1点ビハインドの七回には連打で1死一、二塁のピンチを招くも、林と代打・ヒュンメルを連続三振に斬り雄たけび。7回5安打2失点(自責0)で今季4試合目のハイクオリティースタート(先発で7回以上自責2以下)をマークし、役目を果たした。

 無念の今季3敗目となったが、暗いばかりではない。開幕から課題だったフォーム面について「いろいろやりながら1週間過ごしてきて、しっかり試合に出せた」と納得顔。藤川監督も「(村上らしさは)十分出ていた。次につながると思いますけどね」とうなずいた。聖地で見せたエースの意地と復調の兆し−。次こそ白星につながると信じ、自身と向き合い続ける。