社員の退職に悩む48歳経営者が40歳妊娠9ヵ月の妻にした「ひどい仕打ち」

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GWあけは、学校でも職場でも「行きたくない」「行けない」という人が増えるという。2026年4月23日、株式会社アルバトロスが管理する「モームリ」という退職代行サービス募集を再開した。そしてそのXでは4月30日までに44件の退職確定案件があるとポストしている。

2025年10月に発表した厚生労働省の最新の発表を見ると、就職後1年目の大学卒就職者は2025年が10.1%、2024年は11.0%、2023年12.1%、2022年12.3%、2021年10.6%だった。

1987年以降のデータをグラフにした『新規学卒者就職率と就職後3年以内離職率』を見ると、大卒者と高卒者とでの就職率、離職率の違いも見えて興味深い。

キャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんは「離職率が高い会社は、社内での浮気の温床になります。仕事量が増えて狭い会社にいる時間が長くなると、恋愛関係に陥りやすくなることがあるのです」と言う。

山村さんに依頼がくる相談の多くは「時代」を反映している。山村さん連載「探偵が見た家族の肖像」「探偵はカウンセラー」には、多くの人が抱える悩みを解決するヒントが含まれている。GWには家族とともに過ごす時間が増える人も多いことだろう。そこで、これまでの連載よりGWスペシャルとしてテーマに合わせてお届けする。第1回の「家庭内格差」、第2回の「地方移住と親の介護」、第3回の「フリマとお金」、「教育虐待」、そして第4回は「仕事」だ。

今回ご紹介するのは40歳の会社員で、産休に入ったばかりの麻美さん(仮名)の事例。「もうすぐ子供が生まれるのに、うちの夫は浮気しています」と山村さんに連絡をしてきた。

山村佳子(やまむら・よしこ)私立探偵、夫婦カウンセラー。JADP認定 メンタル心理アドバイザー JADP認定 夫婦カウンセラー。神奈川県横浜市で生まれ育つ。フェリス女学院大学在学中から、探偵の仕事を開始。卒業後は化粧品メーカーなどに勤務。2013年に5年間の修行を経て、リッツ横浜探偵社を設立。豊富な調査とカウンセリング経験を持つ探偵として注目を集める。テレビやWeb連載など様々なメディアで活躍している。

臨月間近の妊婦さん

今回の依頼者・麻美さんは妊娠9ヵ月、臨月間近の妊婦さんです。平日の夕方に電話があり、「もうすぐ子供が生まれるのに許せません!」とかなり腹を立てている様子でした。体調のこともあり、早めに会いたいという希望をいただき、その日の夕方にお会いすることにしました。

麻美さんは、背が高くスタイルがいい妊婦さんで、生産期に入っている妊婦さんとは思えないほど、スタイリッシュな雰囲気をまとっています。聞けば、正社員として勤務する通信関連会社に出産ギリギリまで勤務するつもりでしたが、上司から「頼むから休みに入ってほしい」と3日前から産休に入ったばかりとのことでした。

「仕事は法人営業をしており、やりがいがあります。産後もすぐに働く予定なんです。その話はいいんですけれど、問題は夫です。夫とは結婚5年なんですが、またこれで浮気は3回目です。仏の顔も三度っていうじゃないですか。今回、浮気していたら、マジ離婚です。絶対に許しません」

夫は麻美さんより8歳年上の48歳です。離婚歴があり、麻美さんと出会ったのは、10年前、前回の離婚後のことでした。

「夫が生まれ育った地元では、商店街が主催して、毎年夏祭りをやっているんです。私は当時、渋谷に住んでいたのですが、仲がいい友達に誘われて運営に参加していたんです。そこで夫と出会いました」

夫は当時、離婚して2年目の38歳で、8歳の息子と別れて暮らしていました。見た目も人当たりもよく、麻美さんはたちまち恋に落ちてしまいます。

「いいなと思っているうちに、向こうがリードして告白してくれて、行き先込みでデートに誘ってくれたんです。そういうことが全て嬉しくて、そのうちに付き合うことになりました」

母の反対にあい「浮気をしない」約束

夫は付き合い始めるととてもマメで、大切にされていると麻美さんは感じたそうです。8歳年上で一度結婚生活を経験しているから、大人の余裕もある。友人と社員20人規模の映像制作会社を経営しており、同世代の男性に比べて、経済的な余裕もある。結婚したいと強く感じたそう。

「私はすぐにでも結婚したかったのですが、地元・石川県金沢市にいる母が、“バツはいいけど、子供がいる人は絶対にダメ”と反対してきたんです。母はシングルマザーで私を育ててくれたので、母の意向に背くわけにもいかず。5年かけて説得して、ようやく結婚できたのです」

その説得のために、夫は何度も金沢に通いました。根負けした母が出した結婚の条件は、5年以内に麻美さんの妊娠・出産を目指すこと、そして浮気をしないこと。

「母は若い頃、銀座でホステスをしていたので、ダメ男を見抜く目はあった。そして、自分がそうだったように、ダメ男に魅力があることも知っている。私の父は、俳優としてスカウトされるほどカッコいい男性でしたが、浮気しまくって、別の女性と駆け落ちしてしまった。母はきっと父と同じ匂いを夫に感じたのかも」

結婚2年目の浮気

母の心配通り、結婚して2年目に、夫は浮気をします。相手はスナックのママでした。

「夫の会社は4月に新卒や中途採用者を数人雇うのですが、毎年5月ごろに辞めてしまう人が出る。その穴埋めをするために、経営陣が仕事を引き受けるのですが、どうしても深夜の作業になる。帰宅前に毎日のようにスナックに寄るうちに、そのママとデキちゃったんです」

しかも、このママは離婚した元妻とママ友同士で、お互いの子供のことをよく知っているとか。

「気持ち悪いし、信じられないので、離婚したいと言ったのですが、結婚2年で離婚というのも格好がつかない。また夫が『疲れていると生命の危機を感じて性欲が高まる。そんな乱暴な欲望を、大切な麻美ちゃんにはぶつけられない』と言うので、一度は許したのです。今から考えたら、本当だったのかなと思いました。だって浮気相手に対して乱暴な性欲のぶつけ方をすること自体ヤバイですし、前妻や息子もよく知っていて話がもれるかもしれない相手に、そんな暴力的なことしませんよね……」

2回目の浮気は

2回目はその2年後、外部スタッフの女性との浮気でした。

「これもまた、社員の女性が、体調不良で休職が続くうちに退職。彼女の分の仕事を夫が引き受けることになったんです。一人では回らないから、フリーランスの女性に入ってもらって、一緒に仕事をしているうちに、ホテルに行ったことがありました」

その日、女性と夫は千葉の九十九里までロケハンに行きます。その帰りにラブホテルに立ち寄ったことを、クレジットカードの明細書から突き止めたそうです。

「2回目の浮気は、女性の方が積極的に夫を誘った可能性があることと、行為そのものは未遂だと聞いて、許してあげました。ただ、本当に未遂だったかは信じるしかありませんし、夫が彼女とラブホテルに行ったことは間違いありません。一応、私から彼女を出禁にするように言ったのですが、“人手不足だし、彼女には仕事で助けられているからそこまではできない”と拒否されてしまいました」

それにつけても、麻美さんは、夫の浮気相手について詳しく知っています。それは、帰宅した夫が1日の行動を報告しているから。

「夫はモテるし、“あわよくば”と思っているところがあるので、釘を刺す意味もあって、話を聞いています。夫もおしゃべりが好きなので、いろんなことを私に話すんです。しばらく平穏だったのですが、私が妊娠後期に入り、セックスができなくなってから、怪しい行動が増えてきました」

退職代行サービスで社員が辞めた

夫は、夜こそ帰ってくるものの、土日のどちらかに仕事だと出かけることは増えていきました。まさに今、社員が2人辞めたばかりで、仕事が忙しい時期だとか。

「そのなかのひとりは30歳で、退職代行サービスを使って退職を告げてきたそうです。その連絡がきた直後は、『手塩にかけて育てたのに直接連絡もなく辞めるなんて』と落ち込んでいました。でも今はまた、夫はウキウキと楽しそうにしています。これまでの経験をふまえても、仕事で忙しいだけではなく、浮気をしていると思うんです。5年で3回目、しかも臨月のときにしているとしたら、もう信頼するなんてできませんよね。なんかもう、ムカついてしまって、このまま離婚しようと思います。慰謝料と養育費がもらえるように、証拠を押さえてください」

◇経営者の人柄は、中小企業であればなお一層、離職率とつながる。それは「人柄がよければいい」ということでもないだろう。麻美さんの夫は人柄としてはチャーミングなようだけれど、仕事をするには、人柄よりもきちんと伝えることが重要ではないだろうか。

さらに、浮気をしないという約束で結婚したにも関わらず、これまで2回浮気をしたことも許しがたいことだ。さらに妊娠後期で性行為ができないからといって浮気をしているとしたら、「ひどい仕打ち」以外のなにものでもない。

調査の結果と麻美さんの決断は後編「「土日休みと言ったのに」と社員が続々退職。悩む48歳経営者が妊婦の妻に隠れて浮気した驚愕の「言い訳」」にて詳しくお伝えする。

【後編】「土日休みと言ったのに」と社員が続々退職。悩む48歳経営者が妊婦の妻に隠れて浮気した驚愕の「言い訳」