山形市の老舗製造業の工場が事業停止 資材高騰などで経営悪化 霞城公園の最上義光騎馬像を鋳造
金属製建具製作などを手がけてきた山形市の西村工場が事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったことが分かりました。負債総額は約3億8300万円に上る見通しです。
事業停止と自己破産申請の準備に入ったのは、山形市銅町の西村工場です。資本金は2000万円で、従業員は27人です。4月30日までに事業を停止しました。
西村工場は1909年5月に創業し、1959年7月に法人化しました。金属製建具の製作や同工事、空調工事、関連資材の卸売りなどを手がけ、設立当初は耐火金庫の製造を行っていました。1982年6月期には年売上高約24億400万円を計上していました。
しかし、貸金庫の普及や事務機メーカーとの競合で金庫需要が低迷したことから、サッシや防火扉の製作と工事へ主力事業を転換しました。一方で鋳物工場も持ち、ブロンズ像や鉄瓶などの製作を行い、山形市の霞城公園にある最上義光騎馬像の鋳造も手がけています。
その後、業種転換に伴い事業規模は縮小し、売り上げは減少しました。借入金負担が重く、2014年7月には社有不動産の一部を売却して金融債務の圧縮を図りましたが、財務体質の改善には至りませんでした。
おととし3月期は官公庁案件の減少や資材価格の急騰を受け、年売上高は約3億7800万円に落ち込み、約1億1300万円の当期純損失を計上して債務超過となりました。去年3月期は年売上高約3億700万円で、当期純損失は約4300万円と赤字幅は縮小したものの、業況は回復せず支払遅延が発生していました。
負債額は去年3月期末時点で約3億8300万円とされており、今後変動する可能性があります。
