内閣府の公式サイトより

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内閣府男女共同参画局が20日に投稿した啓発漫画がSNSなどで物議を醸している。性暴力に対して注意を呼びかける内容だが、偏った内容に納得していない人は多いようだ。

問題となっているのは、内閣府男女共同参画局がX(旧Twitter)に投稿した「若年層の性暴力被害予防月間」に関する啓発漫画だ。「それ、性暴力です!」などとつづり、2本の短い漫画を投稿。そのうちの1つは、若い女性が交際相手の裸の画像を友人に送信するという内容だった。

現実での被害者は圧倒的に女性が多いにも関わらず男性を被害者として描写したため、「実情知らないんですか?」「なんでもかんでも男女平等にすれば良いってもんじゃない」といったコメントが相次いだ。

警察庁によれば、リベンジポルノに関する相談は2024年に2128件寄せられており、被害者の77.3%は女性であることが明らかになっている。このことから、わざわざ女性を加害者としていることに違和感を覚えた人が多いようだ。

国の啓発活動が問題となった事例は過去に何度もある。2023年に「若年層の性暴力被害予防月間」の啓発用ポスターのイラストが、イラストレーターのたなかみさき氏の作品に酷似しているとの指摘が外部から寄せられ、使用を中止。制作を請け負った凸版印刷(東京)に確認したところ、たなか氏の作品を参考にしていたことが明らかになった。

2025年には、「ODするよりSD(相談)しよう」と呼びかけた厚生労働省の動画が話題となった。OD(オーバードーズ)とは医薬品の過剰摂取のことで、近年、10代~20代の若年層の間で社会問題となっている。オーバードーズは嘔吐や意識障害に加え、場合によっては致死的な不整脈や心肺停止につながることもある危険な行為だ。公開後にはSNSや関係者などから「トーンが軽すぎる」といった批判が寄せられ、動画は削除された。

今回問題となった啓発漫画では、男性が被害者となるケースもあることを伝えたかったとみられているが、配慮が不足していたために批判が殺到する事態となった。SNSを利用した啓発活動は多くの人の目に留まりやすい一方で炎上もしやすいため、注意が必要だ。