65歳で仕事を辞めた後も働くつもりです。求職活動中に手当をもらえると聞いたのですが、金額や条件はどのようになっているのでしょうか?
高年齢求職者給付金の概要
高年齢求職者給付金とは、雇用保険制度の一環として、対象者に一定金額を給付する制度です。
給付される金額
高年齢求職者給付金の給付額は、「基本手当日額」の30日分もしくは50日分に相当する額です。ハローワークインターネットサービスによると、雇用保険の被保険者期間が1年未満なら「30日分」、1年以上なら「50日分」が支払われるようです。
「基本手当日額」は、被保険者期間として計算された離職前の6ヶ月間の賃金(賞与を除く)を基に計算します。計算方法は次の通りです。
離職日以前の6ヶ月間に毎月決まって支払われていた賃金÷180×給付率
厚生労働省の資料「雇用保険の基本手当日額が変更になります」によると、離職時の年齢が29歳以下、および65歳以上の方が高年齢求職者給付金を受給する際の給付率は、令和7年8月1日から表1の通り規定されています。なお、基本手当日額の上限は7255円です。
表1
出典:厚生労働省「雇用保険の基本手当日額が変更になります」を基に筆者作成
例えば、今回のケースにおける相談者の賃金日額が1万4000円であった場合、給付率は50%のため、基本手当日額は「7000円」になる計算です。
仮に被保険者期間が1年以上ある場合は、7000円×50日分で「35万円」の支給になると考えられます。
給付を受ける条件
厚生労働省によると、「高年齢求職者給付金」を受けるには、次の条件を満たしていなければなりません。
・離職の日以前の1年間に「被保険者期間」が通算6ヶ月以上あること
・失業状態にあり、就職への積極的な意思といつでも就職できる能力があること
・積極的に求職活動を行っているにもかかわらず就職できない状態にあること
ポイントは、就職の意思や能力があることです。定年退職後に働く予定がない場合や、年金を中心とした生活を考えている場合は受給の対象とならない可能性があります。例えば「家事に専念する」「学業に専念する」といった状態は対象外となるでしょう。
また、すでに就職先が決まっている人や雇用保険の被保険者にならない短時間労働のみを希望する人、自己名義で事業を運営している人なども対象外とされています。
なお、高年齢求職者給付金は年金との併用が可能なようです。
給付を受けられる期限は、離職日の翌日から1年以内
高年齢求職者給付金はハローワークもしくは地方運輸局(船員の場合)で所定の手続きを行った日から原則、失業状態が7日間経過した後に支給されます。自己都合退職の場合は7日間の待機期間に加えて、1ヶ月の給付制限期間が設けられているようです。
また、給付を受けられる期間には限りがあります。離職日の翌日から1年以内に受けなければならないため、退職後は手続きを早めに行うようにしましょう。
高年齢求職者給付金は、条件を満たせば離職前の賃金の5~8割程度支給される可能性がある
65歳以上の退職者は高年齢求職者給付金と呼ばれる制度を活用することができるケースがあります。離職前の賃金を考慮して、1日あたり以前の賃金のおおむね5~8割を受給できる可能性があります。
受給日数は被保険者期間によって変わります。被保険者期間は通算6ヶ月以上必要であり、就職の意思と能力があることや現在積極的に就職活動中であることなどが条件となります。申請の際は条件をよく確認してから手続きをしましょう。
出典
厚生労働省 離職されたみなさまへ<高年齢求職者給付金のご案内>(1~3ページ)
厚生労働省 ハローワークインターネットサービス 基本手当について
厚生労働省 高年齢求職者給付金はこんな制度です!(3ページ)
厚生労働省 雇用保険の基本手当日額が変更になります(2ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
