フランスの「シニア向け住宅」はまるでホテル。年金受給者でも利用できて、ティータイムも完備
フランスのシニア向け住宅について紹介します。教えてくれたのは、フランス文化研究者でフランス人の夫と日本で暮らすペレ信子さん。2年前に義母が亡くなり、義父はフランスでひとり暮らしに。最近は高齢者用の自立型賃貸住宅を見学しました。フランスのシニア向け住宅はどんな感じなのかレポートしてくれました。

宿泊予約サイトにも出てくるホテル仕様の賃貸住宅
義父が「こんなシニア用住宅があったよ」、と教えてくれたのは一般的な年金生活者でも利用できる物件でした。
その物件名をインターネットで検索してみると、驚いたことに検索結果ページの最初に出てきたのは、有名オンライン宿泊予約サイトのページ。シニア用の賃貸住宅であると同時にあいている部屋はホテルの部屋のように予約できるのだとか。
部屋は広く(ワンルームでも30平米以上)、レストランで食事が提供され、ティータイムやバータイムもあるのだそう。
ホームページから、プールやスパもあることを知りました。もう完全にホテルです。そのうえ、料金は同じ街の一般的ホテルの宿泊代に比べてもそんなに高くありません。
利用した旅行者のコメントで「レストランで一緒になったレジデントの方々と楽しくおしゃべりした」とありました。若い旅行者も一緒に利用する、楽しい食事風景が想像できます。
フランス人にとって食事は最大の楽しみ。レストランの料理はどんなもの?

義父から送られてきたその施設のレストランの写真は、フランスの地方によくある中規模ホテルのレストランといった感じで、高齢者用住宅という印象を受けませんでした。
ホームページにも、美食の国フランスらしくレストランについて、かなり詳細にわたって説明されていました。
受付の人から義父が聞いた話によると、朝昼夕と3食レストランで取ってもよいし、1食だけとってあとは自炊でも自由。食事には定額プランとその都度プランとあるとのこと。食べる場所もレストランか自室が選べて自由です。
そのうえ、ティータイムとバータイムがあり、みんな思い思いに食事時間を楽しんでいるそうです。先述の宿泊予約サイトの口コミにもお料理がとてもおいしかったとありました。
犬はもちろんOK。アクティビティにディベート鑑賞も

フランスは、生活のなかに犬が溶け込んでいて、レストランや電車で静かにしている犬たちをよく見かけます。この施設に来る前から犬を飼っている居住者も多く、こちらに入居後ももちろん犬と一緒に住んでいます。
義父が見学していたときに、レストランに1人のご婦人が犬を伴って現れたそう。友達とレストランで待ち合わせておしゃべりしながら、食事中は足元では犬が静かに寝ていたそう。フランスの普段の風景がそこにあってホッとしたとのことでした。
アクティビティには、ゲームや手芸などいろいろ用意されているようですが、おもしろいと思ったのはディベート鑑賞。
フランス人は議論好きでしょっちゅうディベートのような話し合い(言い合い?)のようなことをしています。それは高齢になっても同じで、ディベート番組を録画したものをみんなで観て意見を交換する時間もあるとのことでした。さすがいくつになってもフランス人だ、と思いました。
フランス流の人生をそのまま楽しめるシニア住宅
今回、義父が見学をしたシニア住宅は、まるで清潔なホテルのようで、人との交流時間とプライベート時間がほどよいバランスだったそう。
ホテル仕様といっても料金は義父の年金で手が届く範囲。自立型なので介護は受けられませんが、シニアたちが生き生きと暮らしている様子が印象的のようでした。
