巨人、今年初甲子園での「伝統の一戦」で逆転勝利 松本剛が9回2死から移籍後初V打
◇セ・リーグ 巨人4−3阪神(2026年4月14日 甲子園)
巨人・松本剛外野手(32)が14日の阪神戦でFA加入後初の決勝打を放ち、逆転勝利に貢献した。同点の9回2死二塁から左前適時打。帝京高でも日本ハムでも好成績を残した好相性の舞台で輝き、2連敗で止める殊勲の一打になった。昨季まで4年連続負け越し中の敵地で迎えた今年最初の「伝統の一戦」に粘り勝ち。26年の巨人には「甲子園の申し子」がいる。
独特の熱を帯びる「伝統の一戦」。その中心に、新加入の松本がいた。20年以上も前から憧れていたユニホームに袖を通した32歳が、移籍後初のヒーローとなり、笑顔はまるで新人のようだ。
「やっとジャイアンツの一員になれたかなと思う。ジャイアンツ1年目の松本剛です。顔と名前を覚えていただけるように精いっぱい頑張ります」
8回に1点差を追いつき、3―3の9回2死二塁。開幕から無失点を続けていた岩崎の直球を捉え、決勝の左前適時打だ。5回にも今季初長打となる右翼線二塁打で2安打1打点と躍動した。
「甲子園は凄く好きな球場」と自覚するように抜群の相性を誇る。帝京時代は1年時から活躍し、春夏3度出場で31打数10安打の打率・323。3年夏には日本ハムで同僚となる当時2年だった花巻東・大谷(現ドジャース)から決勝打も放った。日本ハム時代も33打数11安打で打率・333。熱い応援合戦も繰り広げられる聖地で1点差で競り勝ち、「こういう接戦を自分の一打で勝ったのは凄くうれしい」と汗を拭った。
幼少期は熱狂的なファンだった巨人にFAで新加入。小学生時代は、埼玉県川口市の実家から多い時で年間20回も東京ドームに通い、グラウンドで躍動する選手を追いかけ、小学校で使う文房具も巨人グッズにあふれていた。特に憧れていたのは、レジェンドOBの松井秀喜氏。今は松井氏が定位置とした同じ中堅を守り、チーム随一の守備力でも貢献度は大きい。
22年から4年連続で負け越している敵地で“甲子園の申し子”が降臨。開幕カードでは1勝2敗で負け越し、“第2ラウンド”の3連戦の初戦をものにした。22年に首位打者を獲得した技術を持ちながら、状況に応じたクレバーな打撃を見せる。阿部監督から「本当に自己犠牲ができる素晴らしい打者」と評価される新2番が値千金の一打を決めた。開幕から15試合目。「巨人の松本剛」として大きな一歩を踏み出した。(田中 健人)
