『ジョジョ』7部のディエゴは“本家ディオ”と何が違う? 石川界人が示す“新たなDio像”
『ジョジョ』シリーズの第7部にあたるアニメ『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』が、3月19日に始動。Netflixにて47分の特別編成による「1st STAGE」が世界独占先行配信され、大きな注目を集めている。
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本稿ではそんな同作でディエゴ・ブランドー役を演じる石川界人に注目。さっそく原作ファンから絶賛されているその演技の魅力に迫っていきたい。
同作は1890年のアメリカで開催される北米大陸横断レース「スティール・ボール・ラン」をめぐって繰り広げられる物語。半身不随となった元天才騎手のジョニィ・ジョースターが、鉄球を“回転”させる不思議な技術をもったジャイロ・ツェペリという人物に出会い、ともに過酷なレースに飛び込んでいく。
主人公のジョニィを演じるのは、『チェンソーマン』の早川アキ役や『正反対な君と僕』の谷悠介役を代表作にもつ坂田将吾。ジャイロ役は『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のグエル・ジェターク役などで知られる阿座上洋平が演じている。
そんななかで石川が演じるディエゴは、「スティール・ボール・ラン」の優勝候補に数えられているイギリス競馬界のナンバーワン貴公子。高度な乗馬スキルと馬のクセを見抜く目を持っており、ファーストステージからジャイロを追い詰めた。その見た目は「ジョジョ」シリーズでおなじみの宿敵・ディオにそっくりで、作中では周囲から「Dio」(ディオ)という通称で呼ばれることもある。
もともと石川は『ハイキュー!!』の影山飛雄や『ワンパンマン』のジェノスなど、クールなキャラクターを得意としているため、静かに闘志を燃やすディエゴ役にはぴったりの声優と言えるだろう。またプライドの高さを感じさせる喋り方や、勝利のために他人を蹴落とすことをためらわない野心的な一面などは、『喧嘩独学』の新庄玲央に近いところもある。
■子安武人が体現した“悪のカリスマ”としてのディオとの違い 実際に「1st STAGE」では、馬のクセを見抜いてジャイロを追い抜いた際に「フン……プロの技ということさ。君はそのまま後ろに下がっていろ」と高慢に言い放つシーンがあり、ディエゴのキャラクター性が存分に発揮されていた。さらにその直後、「クセは治らない……宿命のようにな!」と言い放つところは、ディエゴらしさに加えて“ジョジョ節”を感じさせる演技となっている。
実のところ石川は同作以前にも、『ジョジョ』シリーズへの出演経験がある。第5部『黄金の風』に登場したギャング組織「パッショーネ」の一員・サーレー役だ。
2025年9月に開催された『スティール・ボール・ラン』の新情報解禁イベントで語ったところによると、石川はサーレー役を演じる際に「ジョジョ風味」の演技を教わったそうで、それを活かしながら今回のディエゴ役に臨んでいるという。(※)
たんにディエゴの人物像を表現するだけでなく、『ジョジョ』の独創的な世界観に溶け込むことにも余念がない石川。その演技は『ジョジョ』ファンのあいだでも好評を呼んでおり、SNS上では「ディエゴ役がめちゃくちゃ合っていてよかった」「まさに貴公子」といった声が上がっている。
なお『ジョジョ』シリーズでディオといえば、子安武人が声を当てているキャラクターなので、「ディエゴ役も子安が担当するのではないか」と考えていた人もいるようだ。とはいえディエゴはあくまで別世界線の存在であり、ディオとは一味違った性格となっているように見える。
子安の演じるディオは言葉に重みがあり、邪悪さや冷酷さを体現するような“悪のカリスマ”として君臨していた。石川のさわやかな演技は、良い意味で両者のキャラクター性の違いを際立たせていると言えるのではないだろうか。
ちなみに石川はディエゴ役のオーディションを受けた際、「無駄無駄無駄無駄……」というラッシュ時のセリフを演じたのだが、あまりにも全力を尽くしたせいで「オーディションだからそんなに頑張らなくていいよ」と言われたという。あふれ出る『ジョジョ』愛と役者魂が垣間見えるエピソードだ。この先ディエゴ役でどんな名演技を披露してくれるのか、今から楽しみでならない。(※)
参照※ https://www.youtube.com/watch?v=VCnsGx4gl0M(文=キットゥン希美)
