相場展望10月30日号 米国株: 米国株上昇の要因は、(1) AI (2) 利下げ期待 日本株: 日経平均寄与度高い少数銘柄で、日経平均を牽引、歪さ拡大

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■I.米国株式市場

●1.NYダウの推移

 1)10/27、NYダウ+337ドル高、47,544ドル 2)10/28、NYダウ+161ドル高、47,706ドル 3)10/29、NYダウ▲74ドル安、47,632ドル

【前回は】相場展望10月27日号 米国株: エヌビディア株は野中の一本杉のように高騰、ITバブルと酷似 日本株: 日経平均の上げ下げ、寄与上位5銘柄で説明できる相場続く

●2.米国株 : 米国株上昇の要因は、(1)AI (2)利下げ期待

 1)米国株上昇の要因は、(1)AI (2)利下げ期待  ・NYダウ、ナスダック総合、S&P500種がそろって最高値を更新した。  ・対中国への+100%関税の見送りも米国株上昇を支えている。

 2)アップル時価総額4兆ドル(610兆円)を10/28に一時突破  ・アップル株価の推移    2024年04月15日   164ドル       12月23日   255    2025年04月07日   198       10月27日   268  ・4/7比で+35.35%上昇した。    ・なお、NYダウはその間で+25.65%上昇で、上昇率で上回った。      NYダウ 4/7 37,965ドル ⇒ 10/28 47,706  +9,741ドル高  ・時価総額4兆ドル突破は、エヌビディアとマイクロソフトに次いで3社目となる。     エヌビディアは4.89兆ドル、マイクロソフトは4.03兆ドル。     トヨタは0.32兆ドル(50兆円)。

  ・エヌビディアの時価総額は10/29、5兆ドル(760兆円)は世界初。

 3)10/29のNYダウは▲74ドル下落は、12月の利下げ期待後退のため  ・FRBのパウエル議長は10/29の記者会見で、今後の利下げについて「既定路線ではない」と慎重な姿勢を示した。  ・NYダウは48,000ドルを突破し最高値を更新したが、このパウエル発言を受けNYダウは下落に転じた。  ・エヌビディアが前日比+3%高となるなど時価総額が初めて5兆ドル台となり、米国株式相場を牽引してきた。しかし、12月の利下げ観測の後退に伴いNYダウは反落して終えた。だが、ハイテク株比率が高いナスダック総合指数や半導体株指数(SOX)は上昇した。  ・FRBは9月に続いて10月2会合連続となる政策金利を▲0.25%引下げを決定した。理由は、雇用の下振れリスクが高まっているためという。

●3.米国半導体大手エヌビディア、史上初の時価総額5兆ドルに乗せ、相場を牽引(NHK)

●4.米国上院、ブラジル関税の「無効化」決議案を52対47で採択(WSJ)

 1)共和党上院議員5名が民主党提案に賛成。   下院の通過は困難。   トランプ大統領が拒否の可能性。 2)なお、米国国際貿易裁判所は非常権限法に基づく関税が違法であると判決しており、トランプ政権は控訴している。連邦最高裁判所がその合法性を審査する予定であると報告されている。

●5.マスク氏、CEO退任の可能性、1兆ドル報酬案否決なら=テスラ会長(ロイター)

■II.中国株式市場

●1.上海総合指数の推移

 1)10/27、上海総合+46高、3,996 2)10/28、上海総合▲8安、3,988 3)10/29、上海総合+28 高、4,016

■III.日本株式市場

●1.日経平均の推移

 1)10/27、日経平均+1,212円高、50,512円 2)10/28、日経平均▲293円安、50,219円  3)10/29、日経平均+1,088円高、51,307円 

●2.日本株:日経平均寄与度の高い少数銘柄で、日経平均を牽引、歪さが拡大

 1)日経平均寄与度の高い少数銘柄で、日経平均を牽引  (1)10/27、日経平均+1,212円高に占める寄与上位5銘柄で+807円高・66.58%   ・日経平均寄与度上位5銘柄  寄与度    上昇幅      ソフトバンクG    +321円高  +1,590円高      アドバンテスト    +300    +1,115      ファーストリテイ   +103    +1,280      フジクラ       +48    +1,430      東京エレクトロン   +35    +350        合計       +807円高   ・海外投機筋の先物買いが断続的に入り、日経平均は大幅高。

  (2)10/28、日経平均▲293円安、全面安の様相のなか上昇寄与2銘柄で下支え   ・利益確定売りが重し    ・日経平均▲293円安も、空売り比率は35.2と低く、売り圧力は低い。値下がり銘柄数が1,508、対して値上がりは89と少ない。特筆は、9割もの銘柄が売られて下落したこと。    ・朝方から、利益確定売りと、海外短期筋の先物売りで、日経平均は下げた。その後、先高期待で買いが入り、下落は限定的となった。

   ・値上がり寄与上位5銘柄     値がり銘柄上位5銘柄    値上がり寄与額  値上がり幅      ソフトバンクG       +166円高    +820円高      東京エレクトロン      +84      +830      中外薬           +11      +106      古河電工          +2      +624      DeNA            +2      +174        合計          +265円高       ・値下がり寄与上位5銘柄   値下がり寄与額  値下がり幅      ファーストリテイ      ▲54円安    ▲670円安      ニデック          ▲27      ▲500      日東電工          ▲26      ▲154      ファナック         ▲23      ▲137      アドバンテスト       ▲20      ▲ 75        合計          ▲150円安

  (3)10/29、日経平均+1,088円高も、アドバンテストの1銘柄で+1,077円を占めた   ・日経平均寄与上位5位     寄与額    上昇幅      アドバンテスト    +1,077円高  +4,000円高      ソフトバンクG     +207    +1,025      東京エレクトロン   +105    +1,040      フジクラ       +31     +915      レーザーテク     +23     +1,685        合計       +1,443   ・10/29、日経平均だけが大幅な独歩高で、歪な上昇    ・主要株価指数の前日比の動向      日経平均    +2.17%高  アドテストの1銘柄だけで+1,077円高      TOPIX     ▲0.23%安      JPX日経400   ▲0.12      グロース250   ▲2.62   ・日経平均を最高値に押し上げた主役は、      アドバンテスト      ソフトバンクG    の2銘柄だ。    半導体とAI関連銘柄に投資資金が集中したのが要因。   ・アドバンテストは前日比+22.07%とストップ高水準。    その理由は、業績計画の上方修正と、自社株買いを発表したことを好感して買いが膨らんだため。

●3.ガソリン暫定税率の年内廃止、野党が要求し合意、自民が譲歩(共同通信)

●4.トヨタ、今年度上半期の販売台数は過去最高、北米・中国でハイブリッド車好調(テレ朝)

 1)トヨタの今年度上半期の世界販売台数は前年比+4.7%多い約526万7,000台。うち、海外は+5.6%増と、2年ぶりに過去最高を更新した。北米や中国でハイブリッド車が好調だったことなどが要因。

●5.ニデック、東証が特別注意銘柄に10/28指定、日経平均の構成銘柄からも除外(ロイター)

 1)2025年3月期の有価証券報告書の適正性について、監査法人が「意見不表明」などとし、内部管理体制について改善の必要性が高いとした。

■IV.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)

 ・6501 日立製作所     業績好調 ・7011 三菱重工      業績堅調

執筆者プロフィール

中島義之 (なかしま よしゆき)
1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。http://note.com/soubatennbou