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EQCから改名 人気モデルのEV版

メルセデス・ベンツは来年、新型電動SUV『GLC』を発売する予定だ。欧州市場で最も競争の激しいセグメントでの足場を固める上で、重要なモデルとなる。

【画像】大幅に刷新される主力SUV【メルセデス・ベンツGLCの新型プロトタイプと現行型を比較】 全32枚

従来のEQCの後継車で、主要ライバルの新型BMW iX3とほぼ同時期に販売が開始される。メルセデス・ベンツの電動化における次のステップであると同時に、新時代のデザインを特徴とする。


新型GLCの予告画像。新しいフロントグリルのデザインが確認できる。    メルセデス・ベンツ

GLCは2015年の発売以来、同社のベストセラーモデルとなっており、新型のEVモデルは、2022年に発売された現行の2代目GLC(内燃機関搭載車)と並行して販売される予定だ。従来のEQCという名称は廃止され、パワートレインを問わずGLCに統一される。

新型GLC EVは、新開発のメルセデス・ベンツ・エレクトリック・アーキテクチャ(MB.EA)を量産車として初めて採用する。800V電気アーキテクチャーに対応し、MMAベースのCLA with EQテクノロジーの320kWを超える最大充電速度が期待されている。

メルセデス・ベンツの関係者はAUTOCARに対して、GLC EVは94.5kWhのバッテリーを搭載し、仕様によっては最大700kmの航続距離を実現すると語っている。

SUVとしてはかなりの航続距離であり、現在このクラスをリードするプジョーe-3008に匹敵するが、800kmを実現すると言われている新型BMW iX3には及ばない。

パワートレインとしては、大きく分けてシングルモーター仕様とデュアルモーター仕様の2種類が用意され、後者では最大490psの出力を発揮する。

高性能のAMGモデルも2027年に発売予定で、最高出力は600psに達する見込みだ。

新時代のデザインで「個性」演出

デザイン面では、メルセデス・ベンツの新しいデザイン言語を導入する。その特徴の1つがフロントデザインだ。最近公開された画像(前項の画像)では、クラシカルなデザインと大胆なイルミネーション要素を組み合わせた、新しいグリルパネルが確認できる。

このパネルには、942個のドットとクロームメッキの装飾が施されている。内部には100個以上のLEDが配置され、さまざまな点灯パターンに対応できるという。中央のスターロゴも点灯するが、この部分に関しては販売地域ごとの規制により仕様が異なる。


新型GLCのプロトタイプ。カモフラージュに覆われているが、全体のシルエットはわかる。

メルセデス・ベンツのCEOであるオラ・ケレニウス氏は、この新しいデザインによって、「100社を超える中国企業」を含む多数の企業と競合する現代において、自社のアイデンティティを維持し、「メルセデスの象徴、唯一無二のメルセデスらしさ」を未来へ継承できると述べている。

新型のCLAと同様、GLCも先進的な外観となるだろう。コンセプトカー『ビジョンEQXX』を参考に、空力性能とエネルギー消費効率(電費)を特に重視している。

デザイン責任者のゴードン・ワグナー氏によると、「似たり寄ったり」のEVが多い中で、「強いアイデンティティ」を与えることがデザインの目的だという。

GLCのインテリアデザインはまだわかっていないことが多いが、CLAからヒントを得ることができそうだ。CLAのダッシュボードには最新型の『スーパースクリーン』を採用し、3枚のデジタルディスプレイ(ドライバー用10.25インチ、中央に14.6インチ、助手席用14インチ)を備えている。

ライバルのiX3と同様、GLCも多くの物理スイッチを廃止し、人工知能(AI)を利用した音声コントロールを採用する。