坂本勇人(C)共同通信社

写真拡大

 巨人の坂本勇人(36)が10日のソフトバンク戦で、約1カ月ぶりに一軍に昇格した。

【もっと読む】巨人「松井秀喜監督」は完全消滅か、可能性あるか…恩師・長嶋茂雄さんは誰よりも願っていた

「7番・三塁」で先発出場すると、四回の2打席目に有原から左越えの同点二塁打。六回の3打席目には左前へはじき返し、4打数2安打だった。

 守っては、五回の三塁守備で、三塁線への痛烈なライナーをダイビングキャッチ。緊急登板でプロデビューとなったマウンドの山田を救うなど、攻守でハッスルプレーを見せた。 

 19年目の今季は開幕から不振に苦しみ、4月15日に登録抹消。主砲の岡本が負傷した翌日の5月7日に再昇格を果たしたものの、打率.133、3打点、0本塁打と結果を残せず、同12日に再び二軍落ちとなっていた。

 二軍戦では直近4試合で5安打をマーク。復調気配とはいえ、二軍での打率も.250にとどまっている。

 巨人OBで評論家の高橋善正氏がこう言う。

「一、二軍を行ったり来たりし、まだ6月なのに、これが3度目の昇格。それ自体、異例のことです。背水の一軍になるでしょうね。復帰戦で2安打は好材料だが、もし次に3度目の抹消となったら、間違いなく『引退』の2文字が見えてきます。過去2度の二軍落ちは打てないのが理由だから、代打要員としてベンチに置いておくわけにもいかない。ゴールデングラブ賞を受賞している三塁の守備力が高いのは誰もが知っているが、守備固めなら若手で十分ですから」

 高年俸の選手は普通、現役晩年に衰え、年俸が急激に下がってきたところで引退を決意することが多い。高橋氏が続ける。

「今季ほとんど戦力になっていない坂本の年俸が、5億円というから驚きます。裏を返せば、急激に衰えたことになる。動体視力なのか足腰なのか、スピードボールへの反応が遅くなっていて、スイングにキレもない。一番問題なのは、どっちつかずの状態の坂本が長く二軍にいると、調整のために二軍戦に出続けることになり、若手の打席数を奪ってしまうこと。坂本は自分で引退を決められる特別なクラスの選手。晩節を汚さないで欲しいという思いはあります。それにしても、年俸5億円のままとなると、史上最高額の引退選手になるのではないか」

 坂本は打ちまくって周囲を黙らせるしかないが、自他ともに認める「阿部派」だけに、引退後は指揮官を支えるべく、即入閣の可能性があるというが……。

  ◇  ◇  ◇
 ところで巨人と言えば、誰よりも松井秀喜氏の監督就任を願っていた長嶋茂雄さんが亡くなったことで、「松井監督」の芽は完全消滅か。それとも、可能性はありそうなのか。焦点は「55歳になる29年」と「築地新球場開業の32年」だというが……。いったいどういうことか。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。