東京都港区の高級ホテル「グランドハイアット東京」のスイートルームで2022年1月、大騒ぎを注意した従業員の腕をつかむなどして業務を妨害した疑いで、2024年11月、韓国籍の兄弟が逮捕されました。



■5人で宿泊のはずが実際には21人…グランドハイアットで大騒ぎした韓国籍の男ら




 事件は2022年1月、東京港区六本木の高級ホテル「グランドハイアット東京」で起きました。

韓国籍の男らは「家族5人で宿泊する」とチェックインしましたが、実際に部屋にいたのは21人で、親戚や友人などが集まり、大騒ぎをしていました。




男らは12時間も居座り続け、その間に100万円相当の備品を壊したということです。このスイートルームは13日間、使えなくなりました。

調べに対し、兄は容疑を認めていますが、弟は「大声をあげたかもしれないが、怒鳴ってはいない」などと、容疑を否認しているということです。



■絵画や置物まで持ち帰るケースも…ホテルで増える外国人トラブル




 今回の事件についてホテル事情に詳しい航空・旅行アナリストの鳥海高太朗(とりうみ・こうたろう)さんは「こうしたトラブルは『お客様』相手のため、本来は示談で内々に終わらせることが多い。しかし今回は支払いに応じなかったので、警察に委ね、刑事事件の扱いになったのでは」と説明しています。

鳥海さんによると、こうした「ホテルのトラブル」が最近増えているということです。鳥海さんは、「外国人観光客を中心に、日本国内のホテルでトラブルを起こして損害賠償を求められるケースがでている」といい、一番多いトラブルは「備品を持って帰る盗難」で、タオル、置物、絵など、日本人が想定できないようなものを持ち帰ることもあるということです。




また、スーツケースを捨てて帰るなどの迷惑行為もあるといいます。

韓国籍の兄弟が逮捕された事件のケースついて鳥海さんは、定員以上の人を入れてしまったのが問題で、チェックインをしていなさそうな人が入ってきた時に確認する、定期的に部屋を巡回して騒いでいる部屋に声をかけるなどの対策がありますが、ホテル業界も人不足のため、手が回りにくいのが現状だといいます。




備品の盗難などは、特に外国人観光客の場合は「チェックアウト後の追跡は難しい」のが実情です。




鳥海さんによると、日本のホテルの「やさしい対応」を逆手に取り、好き放題する人がいるのは事実で、クレジットカード番号を把握しておき、トラブルがあった時に後で請求しますと明示するなど外国のホテルのように「迷惑客には毅然とした対応をとっていかないといけない時代に来ているのではないか」としています。

2024年11月15日放送