自民党議員「もう石破を支えられない」国賊内閣、崩壊スタート…見えた「高市総理」爆誕の道筋!その場しのぎで取り繕う姿勢
石破茂首相(自民党総裁)が暴走モードに突入している。かつては歯に衣着せぬ言動で人気を集めていたが、就任後は数々の持論を封印。いきなり“掟破り”の早期解散・総選挙を決断したものの、情勢が悪いと見るや「身内切り」に転じたのだ。その場しのぎで取り繕う姿勢は国民から見透かされ、切り捨てられた形の自民党議員には「もう石破氏を支えられない」と不満が充満する。経済アナリストの佐藤健太氏は「首相就任から1カ月も経たないうちに、総選挙後は『石破おろし』が始まる」と見る。
多くの自民党議員は怒り爆発なのだ
ポスト石破は誰か―。自民党内のゴタゴタを取材する政治部記者たちの注目は、もはや1点に絞られつつある。それもそのはず、突如として石破執行部が打ち出した衆院選における“裏金議員”の「非公認・比例重複なし」という旧安倍派を狙い撃ちにしたかのような方針に、多くの自民党議員は怒り爆発なのだ。
石破氏は当初、政治資金パーティーをめぐる裏金問題に関与した議員は「原則公認」とする考えだった。首相就任前は「有権者が納得されたかというと、決してそうではない」「説明責任は総裁も負う」としていたものの、自民党として4月に離党勧告や党員資格停止などの処分を決定しており、総裁が交代したかといって“二重処分”を課すことは不適切と判断していたからだ。
このまま総選挙に突入すれば、自民党は大ダメージ
だが、自民党が極秘に調査した衆院選情勢を目の当たりにすると態度は一変。内閣発足時の支持率も異例の低さで、「このまま総選挙に突入すれば、自民党は大ダメージを受けかねない。そうなれば、石破氏のせいにされる」(旧岸田派ベテラン議員)との焦りが急速に広がった。
起死回生を狙って打ち出したのは「仮想敵」をつくり出すことだ。自民党が逆風を受けているのは、かつての最大派閥「安倍派」を中心とする裏金問題が背景にある。9月の自民党総裁選で石破氏に決選投票で敗れた高市早苗元経済安全保障相のチームは旧安倍派議員が多く、「ポスト石破」を視野に蠢いていることも首相を刺激した。ならば、もう遠慮する必要はないと“石破カラー”を出す決断に傾いたのだ。
官邸主導の「政高党低」は、すでに「政低党高」に
総選挙態勢を森山裕幹事長とともに検討してきた小泉進次郎選対委員長は10月6日、「衆院選で『政治とカネ』問題に決着をつける」と語り、菅義偉副総裁のバックアップを受けて「非公認」「比例重複なし」という結論を石破氏と共有した。幹事長や選対委員長として衆院選で勝てる候補を擁立するとの基準はあるものの、そこには「総裁選で勝った石破氏の下での党内融和を壊す勢力は間違っている」との苛立ちが強くにじむ。
総裁選告示直前まで推薦人20人を確保することすら危ぶまれた石破氏の党内基盤は脆弱だ。ナンバー2の幹事長には与野党に広い人脈を築き、調整力に定評があるベテランの森山氏を起用したが、同氏は少数派閥を率いた領袖に過ぎない。総裁選(1回目)で議員票トップの75票を集めた小泉氏は無派閥で、菅元首相が後ろ盾になっているものの、「石破系」と「高市系」に分断された党内事情を考えれば迫力不足は否めない。
総裁選で石破氏の勝利に貢献した岸田文雄前首相が影響力を残す「旧岸田派」メンバーから小野寺五典衆院議員を政調会長として迎え入れたが、残る「党4役」の総務会長は高市氏が就任要請を固辞。代わりに、高市氏の支援に回った自民党唯一の派閥「麻生派」の鈴木俊一前財務相を充てざるを得なかった。
閣僚には自らに近い赤沢亮正経済再生相や村上誠一郎総務相ら“お友達”を起用したが、これまで見られてきた官邸主導の「政高党低」は、すでに「政低党高」になっていると言える。石破氏は最高権力者である宰相・党総裁にのぼりつめたものの、森山幹事長や小泉選対委員長、さらには菅元首相や岸田前首相の意見に耳を傾けないわけにはいかない状況にあるのだ。
その観点からすれば、今回の衆院選における「非公認」「比例重複なし」という石破方針は分かりやすい。旧安倍派の排除で誰が笑うのか、ということだ。先に触れたように、高市氏が「次」に備えて腕をブンブンと回している状態をにらめば、石破氏にとってはリスクでしかない。高市氏を支持する旧安倍派議員たちに対して、選挙での公認権を武器に強く牽制する狙いが見える。
石破方針を「笑っている」であろう人物は、もう1人
もう1人は、小泉選対委員長だ。麻生派会長の麻生太郎最高顧問と距離がある菅元首相という権謀術数に長けた後見人を盾に、旧安倍派議員の“生殺与奪”を握っている。総裁選では発言のブレや経験値の低さから支持を失ったが、「ポスト石破」をにらめば議員票を積み上げていくことが欠かせない。最大のライバルとなる高市氏の影響力は少しでも削っておきたいところだろう。
今回の石破方針を「笑っている」であろう人物は、もう1人思い当たる。それは岸田前首相だ。岸田内閣時代は麻生副総裁、茂木敏充幹事長(いずれも当時)とのトロイカ体制で政権運営を安定させてきた。だが、今回の総裁選で岸田氏は2人の実力者とは異なり石破氏側についた。リベラル系が多い「岸田派」を率いた領袖としては、タカ派色が濃い高市氏を推せなかったのだろうが、政権を支えた麻生氏や茂木氏からすれば面白くないのは当然だ。
麻生氏は9月30日の臨時総務会後の写真撮影で、石破執行部との記念撮影を拒否。石破氏と折り合いが悪いとされる茂木氏も新政権とは距離を置く。一方の岸田氏は首相に岸田政権の路線を継承するよう求め、石破氏も「新しい資本主義」など岸田前首相が掲げた政策を加速させることを強調している。
石破首相誕生に貢献し、キングメーカーの座を狙う岸田前首相としては、麻生氏や茂木氏と袂を分かった今、波乱要因となりかねない勢力の弱小化を狙いたいところだろう。それは小泉氏が「ポスト石破」を見据えているように、あわよくば自らの再登板を視野に入れているようにも見える。
「反石破」の旗頭となるのは高市氏に他ならない
週刊誌では「石破自民が『53議席減』 与党過半数割れ」(週刊ポスト10月25日号)、「裏金議員3分の1が落選危機」(週刊文春10月10日号)といった衆院選シミュレーションが誌面をにぎわす。自民党が実施した極秘調査でも、いまだ自民党に大逆風が吹いているとされ、「これだけ同僚議員たちを敵視した方針を打ち出しておいて、党内融和とは笑わせる。総選挙で自民党が敗北したら『石破おろし』のスタートだ」(旧安倍派議員)と怨嗟の声が漏れる。
仮に自民党が大敗すれば、「反石破」の旗頭となるのは高市氏に他ならない。選挙担当責任者として小泉氏の責任も問われ、「ポスト石破」候補の筆頭として高市氏サイドは一気に倒閣ゴーサインを出すだろう。平成以降で最短だった羽田孜首相(64日)よりも石破内閣は短命に終わらせると息巻く議員もいる。
「高市首相誕生」は決して難しい話ではない
9月の自民党総裁選を見れば、次回も立候補を目指すと公言する小林鷹之元経済安保相も「ポスト石破」の有力候補であるのは間違いないが、党員・党友票でトップ(議員票は2位)だった高市氏の勢いは消えていない。小泉氏は“連帯責任”が問われる上、消極的な支持が重なった石破氏からの票はそれほど期待できないだろう。
小泉氏に林芳正官房長官や上川陽子前外相の支持票が寄せられたとしても、麻生派や旧茂木派の議員などが高市サイドに協力すれば、「高市首相誕生」は決して難しい話ではないはずだ。
旧安倍派議員を狙い撃ちにしたように見える今回の石破方針は、首相やそれを支える人々にとって「吉」と出るのか、「凶」と出るのか。10月27日投開票の衆院選は、立憲民主党をはじめとする野党との対決というよりも、自民党内の権力争いに焦点が当たりそうだ。
