性接待の経験を語るA子さん(写真・久保貴弘)

「松本さんも馬鹿ですよね。我々にまかせてくれればうまく “上納” したのに……」

 松本人志を筆頭に、その真偽は別として、同意のない性的行為があったと次々告発される昨今。冒頭のとおり「カネさえ積めば問題は起きない」と嗤うのは、アテンダーを名乗るX氏だ。だが、X氏がアテンドするのは一般女性ではない。本来は画面越しにしか出会えないセクシー女優たちだ。

「“性接待” が可能な女優の一覧とその金額を、我々アテンダーの間で共有しています。名指しで『◯◯ちゃんに会いたい』というオーダーもあれば、好みのタイプを聞いて、こちらで用意することもあります」(X氏)

 本誌は、接待リストの一部を入手。安い女優でも45万円、メーカーと専属契約を結んでいるような有名女優の場合、その金額は125万円など3ケタに跳ね上がる。

「女優本人に渡す金額は、このうち半分から2割ぐらい。残りは我々がいただきます」(X氏)

 金持ちだけが利用できる性接待――。その実態はいったいどのようなものなのか。3人のセクシー女優が、この闇ビジネスを告発してくれた。

「お客さんでいちばん多いのは、港区にオフィスを構えるIT系の社長さんですかね」

 と語るのは、清楚な黒髪がウリのA子さんだ。

「いわゆる “ギャラ飲み” と呼ばれる、食事のみのケースもあります。そこから “大人”、つまり性行為込みだとプラス10万円ぐらいでしょうか。

 アテンダーが実際に社長からいくらもらっているのかは知らないんです。当然、アテンダーは知られたくないでしょうし、ほかの女のコがいくらもらっているのかも知りません。“リスト” が存在することは薄々気がついていましたが……」(A子さん)

 アテンダーを通じ、彼女を呼ぶ社長は、己の欲望のためではなく、まさに “接待” のために利用するケースも多いという。A子さんが続ける。

「ある大手製薬会社と取引のある、小さな下請け会社の社長さんが、製薬会社のCEOを接待したいと言うんです。お金を払うから、そのCEOを “接待” してほしいと頼まれました。

 そこで私は、飲み会の最中に、わざときわどい下ネタを話したり、耳元でドキっとするような言葉を囁いたりしました。

 お酒が進んできたら、テーブルの下で太ももをサワサワさわってみたり、手をつないでみたり。当然、製薬会社CEOは『俺ってモテるなあ』と勘違いするわけですよ。そして、そのままホテルに行く。

 下請け会社の社長は、『いいコを紹介してくれた』とそのCEOに感謝されるに違いありません。このように、間接的に性接待を依頼されるケースは多いんです。

 私としても、やりやすいですね。相手側は『カネで買った』と思っていないので、2人きりになっても、モテようと振る舞ってくれるんです(笑)」

 女性複数人による “接待” を依頼されるケースも多いという。

「最大で女性8人と社長1人、というケースがありました。有名な上場企業の社長さんです。でも、複数人でするのは楽ですよ。群がる女性で “人の壁” ができるので、片手で適当にさわっておけばいいだけですからね。

 私のセクシー女優としての収入は、最低で1本2万円、最高で1本80万円。これだけでは暮らせないので、“接待” 業務は生活の足しですね。月3、4回でもやれば暮らしが安定しますから」

 高身長でHカップ。スタイル抜群のB子さんは、数々の “フェチ” を相手にしてきたという。

「私は1時間で1回の性行為、これで最低15万円と決めています。これより下の金額では受けていませんね。お泊りの場合は応相談ですが、最高で50万円もらったこともあります。財閥系商社の幹部や役員、政治家など、社会的に “立派” なお客さんが多いです」

 とくに記憶に残っているのは、日本国民なら99%が知っているであろう、ある超大物政治家とのプレイだという。

「その先生は20万円くれました。超高級ホテルのスイートルームで会いましたが、かなり “特殊” な好みの持ち主で……。お風呂に入っていない状態でしたいとか、排便する姿を見てほしいとか。いろいろ要求されましたが、さすがに断わりました」(B子さん)

 さらに、ある有名な大病院の理事長から “医療行為” を求められたこともある。

「カテーテルを局部に挿してほしいとお願いされました。もちろん、私は看護師でもないし、絶対痛いですよと注意したのですが、それでもやってくれと。案の定、『痛い痛い』って悶えるんですよ……。笑いを堪えるのが大変でした」

“接待” の相手は日本人とは限らない。

「中国人の方が非常に多いですね。やはり金払いがいいので人気なんですよ。最低でも40万円。アテンダーに数百万円は支払っているでしょう。

 でも、プレイは簡素で楽ですよ。恋人同士のようにキスしようとしたら、驚いたように『そういうのいいから』って断わられて。“日本のセクシー女優とヤッた” という勲章が欲しいだけなんです。

 一方、日本人男性は風俗に慣れているせいか、要求するレベルが高いんです」(B子さん)

 A子さん、B子さんの “副業” のことは所属事務所も把握しており、場合によっては事務所の関係者から “接待案件” を依頼されることもある。業界に巣くう闇を告白するのは、写真集まで出版し、アイドル的人気を誇るC子さんだ。

「2022年に施行された規制新法の影響で、セクシー女優を抱える事務所が経済的に苦しくなってきたんですよ。撮影終了から4カ月は販売できないし、ドタキャンされても代役を立てることもできない。

 中小のセクシー動画のメーカーが次々倒産し、当然事務所も苦しくなってきました。そこで、一部の悪徳事務所がグルになってこの闇ビジネスを始めたんですよ。

 でも、搾取は搾取ですよね。あるセクシー女優さんと食事をするのに、中国のお金持ちが2000万円払ったそうです。でも女優本人のギャラは100万円で、残り2900万円はアテンダーがポケットに入れたそうです。

 でも女優さんは食事だけで100万円もらったと嬉しそうでした。あまりに “暴利” ですよね。私は、一律で50万円より下は受けないようにしていますが、どれほど “中抜き” されているのかわかったものではありません」(C子さん)

 女性に群がるどうしようもない男たち……。