始まりは大谷翔平の提案 バレロ代理人が米誌に明かした“994億円後払い”契約誕生の舞台裏「僕はお金なんて必要じゃないと」
異例の超大型契約はいかにして生まれたのか。大谷の代理人であるバレロ氏が明かした。(C)Getty Images
現地時間12月11日、ドジャースは、今オフにエンゼルスからフリーエージェントとなった大谷翔平の獲得を正式に発表した。
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このエポックメーキングな入団において、何よりも大きなトピックとなっているのが、大谷が締結した契約の内容だ。10年総額7億ドル(約1014億円)はスポーツ史においても最高額を大幅に更新。数多の金字塔を打ち立ててきた二刀流スターは、新たな歴史を築いたわけである。
もっとも、世界は支払い形態にも驚いている。米メディア『The Athletic』によれば、年平均の年俸7000万ドル(約102億3000万円)のうち、6800万ドル(約99億4000万円)の支払いを延期。来季から契約満了となる2033年まで大谷の年俸は、わずか200万ドル(約2億9000万円)になるという。
ぜいたく税の“抜け穴”を突いた契約はいかにして結ばれたのか。舞台裏をレポートした米老舗誌『Sports Illustrated』は、大谷がネズ・バレロ代理人に対し、「僕の年俸を全部繰り越したら、チームは勝ちやすくなるの?」と問いかけたことが異例の契約に踏み切るキッカケになったと伝えている。
また、同誌はバレロ氏にインタビューを敢行。11月2日に正式なFA選手として公示されて以来、厳格なかん口令を敷き、水面下で交渉を行ってきた敏腕代理人は「彼のやる事に驚いてはいけない。彼がやろうとすることは、いつだって本当にユニークであり、とてもよく考えられている」と熱弁を振るった。
「スポーツ界で彼ほどのレベルに達した選手で、チームの競争力維持のために、『僕はお金なんて必要じゃない』と本気で言える選手が、誰か他にいるかい? あり得ないよ」
そして大谷からアイデアを持ちかけられ、「過去の事例を調べ尽くした」というバレロ氏は「これに近い契約を結んだ選手はほとんどいなかった」と強調。そして、改めて、大谷の異能性を訴えている。
「20〜30%の後払いを結ぶ選手は過去にはいた。しかし、私の調べた限りここまで(97%の後払い)のケースはなかった。彼はこういう人間であり、今までもずっと変わらなかった。他の誰よりも優れた選手というだけでなく、チームを勝利に導くために足りないものを補うんだ。これこそ他人を思いやる、純粋な意志の典型だ」
そんな日本の偉才を間近で見てきたバレロ氏は「もう7年も一緒にいるが、いまや彼がすることには驚かなくなった。ショウヘイはいつだって誰も歩んだことのない道を行く人間だ」とも吐露。歴史を作り続ける意欲的な姿勢に脱帽した。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
