雨の中、交通安全の向上を求めるデモ行進に参加する人たち

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(台北中央社)歩行者の安全問題への関心が高まる中、交通安全の向上を求めるデモ行進が20日、台北市内で行われた。参加者は「歩行者の事故死ゼロ」の目標推進などを訴えた。デモ開始前には土砂降りの雨に見舞われたものの、参加者は傘を差したり、雨がっぱを着用するなどしてその場にとどまり続けた。

デモは市民団体が主催。歩行者空間の比率を高めるなど歩行者用施設の改善の他、運転訓練や運転免許試験、運転者管理制度の改革▽歩行者妨害の取り締まりなど歩行者の権利を守る法執行▽交通関連の法制度の再構築▽「歩行者の事故死ゼロ」目標の推進―の5点を訴えた。

デモ隊は総統府に近い凱達格蘭(ケタガラン)大道を出発し、西門や台北駅前などを経由して出発地点に戻った。デモには30余りの政党や市民団体が参加した。

主催した「歩行者の死亡ゼロ推進聯盟」(行人零死亡推動聯盟)は、さまざまな事故が国の制度上の欠陥によって引き起こされており、これは「交通の暴力」だと指摘。今回のデモは、人を中心とした考え方が欠けている現行の交通制度に対する不満を参加者が自らの足で表明し、政府に対して即座に要求を聞き取るよう求めるのが狙いだと説明した。

3人の子供と共にステージに登壇した女性は、子供たちは全員路上で歩行者妨害に遭い、怖い思いをした経験があると紹介。政治家には子供たちのニーズをよく聞いてもらい、子供が安全に家に帰れる道を整えてほしいと語った。

デモに出席した王国材(おうこくざい)交通部長(交通相)は、交通事故で多くの死者や負傷者が出ている現状を謝罪し、来年末までに全国600カ所の事故多発交差点の改善工事を完了させると約束。2030年までの歩行者事故半減、2040年までの歩行者事故死ゼロに向けて努力していく姿勢を示した。

(汪淑芬/編集:名切千絵)