全員ETC持ってないとダメ!?将来的に高速料金“現金払い”ができなくなる可能性、知ってた?
高速道路料金支払い、現金派は少数だけど……
料金所での支払いをスムーズにできる「ETC」には、普段のお出かけや仕事でお世話になっている人が多いかもしれません。
国交省の公表データによると、近年のETC利用台数は一日単位で約90%。10台に9台がETCを使って通行料金を支払っているのが実情です。
ETCの料金所が増えていることから、ETCに切り替えた“現金支払い派”も。しかし今後、すべてのユーザーがETC車載器およびETCカードを利用しなければならない可能性があるのです。
高速道路料金所がすべて「ETC専用」になる?
国土交通省(国交省)は2020年9月、「ETC専用化等による料金所のキャッシュレス化・タッチレス化」のロードマップの策定を発表しました。各地の高速道路会社で5年から10年程度のスパンにより、料金所をETCを利用した支払い方法へ変更していく方針が示されています。
つまり、料金所のETC専用化が進められているというわけです。
これに関して筆者は、神奈川県横浜市にある「首都高速道路神奈川3号狩場線」(以下、神奈川3号狩場線)の上り線にある「狩場本線料金所」に着目しました。
この道路は他路線となる“自動車専用道路”の「横浜横須賀道路」「保土ヶ谷バイパス」と繋がっていますが、料金所は一般的なものと異なり、横浜横須賀道路および保土ヶ谷バイパスから直結した道路上にあります。
現在、狩場本線料金所ではETC専用レーンと、通行料金のやり取りを行う窓口を備えた一般レーンを併設していますが、ETC専用化が行われた場合、通行できない車が現れる可能性があります。
首都高速の運営・管理を担当している「首都高速道路(株)」の担当者に尋ねてみたところ「ご質問いただいた状況における本線料金所の運用については、現在のところ未定です。ETC専用料金所の運用状況等を踏まえ、検討していく予定です。」とのこと。
現状では未定となっているようですが、やはりETC専用化に伴って一般レーンが廃止される可能性もあるようです。
国が料金所のETC専用化を目指している理由とは
先述のロードマップによれば、導入目的として「高速道路内外の各種支払における利用者利便性の向上」がピックアップされていました。
近年、鉄道や航空機などの公共交通機関ではICカードやインターネットでの予約申し込みなどで事前に支払いを済ませられる仕組みを取り入れています。高速道路でもETCが導入された当初からの目的となる、「金銭のやり取りを無くすことで渋滞や混乱なく支払いができるようにしたい」との意図があるようです。
また、近年ではCOVID-19(新型コロナウイルス)の影響で、料金所に滞在している料金収受員と高速道路利用者との接近による感染リスクを軽くすること、人員確保が困難な状況でも料金所を潤滑に運営するため、などの理由が挙げられます。
2001年のETC導入当時の目的は「料金所付近の渋滞低減」でしたが、現在の国の意思としては、利用者、運営双方の立場で、効率よく高速道路を利用できるようにしたいということでしょう。
また、前述のロードマップでは「将来的な本線料金所の撤去」の文言もあることから、さまざまな形態でETCを使った支払い方式を成り立たせることも考えられます。
今や10台のうち9台がETCを利用していますが、今回の“キャッシュレス化・タッチレス化”にて“完結”を目指しているようですね。
いずれにせよ、ETC車載器を装着して、ETCカードを使った料金支払いをできるようにするのが、現金支払い派の利用者ができることであると感じます。
ETC専用化の流れに沿って「一台にひとつ、ETC」を!
今まで頑なに「現金支払い」で通してきた利用者は、ETC車載器を購入して装着したりETCカードを発行したりするのは少々ハードルが高いと感じるかもしれません。
ところが、実際は車載器の装着もカー用品店などに依頼すれば簡単ですし、カードの発行手続きも複雑ではありません。
ETCカードは、クレジットカードを発行した際にオプション設定で作成するか、あるいは日本国内の高速道路会社が共同で発行している「ETCパーソナルカード」を作るかという2種類の方法から選択できます。
クレジットカードが作れなくても、口座と一定の“デポジット料金”を用意できればパーソナルカードが作成可能です。
2001年以降、ETC専用レーンが各地の高速道路料金所に導入されて、料金の支払いにかかる時間がカットされるなどのメリットを生み出してきました。そう考えると、ETC専用化によりETC車載器の搭載・ETCカードの使用がなければ高速道路が利用できなくなるというのも理解できるでしょう。
来たる未来に向けて、料金所のETC専用化に向けた準備を、今まで現金支払い派だった高速道路の利用者は進めていくべきかもしれません。
