北京冬季五輪の開会式で入場行進する台湾選手団=共同通信社提供

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(台北中央社)北京冬季五輪の開会式が4日夜、北京市の国家体育場(通称「鳥の巣」)で行われ、台湾選手団は日本の次となる全体の11番目で入場した。

中国の圧力を背景に、台湾は五輪をはじめ多くの国際大会への参加に当たり、正式な国名、中華民国でなく「チャイニーズタイペイ(中華台北)」という名称の使用を余儀なくされている。

この日も「チャイニーズタイペイ、中華台北」のアナウンスが流れると、旗手を務めたスピードスケート女子の黄郁婷、アルペンスキー男子の何秉睿らの計3人が登場し場内を行進した。

今大会の開閉会式を巡り、台湾は当初、新型コロナウイルス対策などを理由に欠席を表明していたが、開幕4日前の1月31日には「国際オリンピック委員会(IOC)の度重なる求めに応じる」として参加する方針を示していた。

一方、式典で中国の一部とのニュアンスが強い「中国台北」と呼ばれるのではと懸念されていたが、会場アナウンスは2008年北京夏季五輪と同様「中華台北」だった。また、中国国営中央テレビが中継で「中国台北」と呼称したのに対し、NHKは昨夏の東京五輪に続き「台湾」と紹介し多くの台湾人を喜ばせた。

台湾選手団は総勢15人。スピードスケート、リュージュ、アルペンスキーの3競技に計4人の選手が出場する予定。

(呉協昌/編集:羅友辰)