訃報:スティーブン・ホーキング博士死去。享年76、宇宙をを探究し続けた車椅子の物理学者
ホーキング博士といえばそのトレードマークともいえるのが車椅子。これは21歳のときに診断された運動ニューロン疾患(MND)の進行によるもの。ただ、医師からは余命2年とも言われていたものの、幸いにも病状の進行が非常に遅かったため、今日まで50年あまりにわたって研究を続けることができていました。
このホーキング放射の発表では、科学誌Natureの表紙を飾ることになり、ホーキング博士は一躍全世界にその名前と姿を知られることとなりました。しかし博士は人前に出ることを恐れず、むしろ持ち前のユーモアセンスとともにわかりやすく宇宙について語ることで人気を博します。
1988年に発表された書籍『ホーキング、宇宙を語る』はロンドン・サンデータイムズ紙で4年もの長きにわたってベストセラーとなり、20年のあいだに発行数1000万部以上を記録しました。
2014年(日本では2015年)には、ホーキング博士を献身的に支えた前妻ジェーンとの物語を綴った映画『博士と彼女のセオリー』が公開され、博士を演じたエディ・レッドメインはアカデミー主演男優賞を受賞しています。
ただ、近年発展を続けるAIについては博士は懐疑的で、2015年にはアップル共同創業者のスティーブ・ウォズニアック、SpaceX CEO イーロン・マスクらとともにAIを搭載する自律ロボット兵器の開発使用禁止を訴える書簡を国連に提出したりもしていました。
さて、博士はこの世を去ってしまったわけですが、はたして本当に天国へ行ったのかどうか...?というのも、博士は2011年の英紙The Guardianのインタビューにおいて「天国は暗闇が怖い人のために生み出された架空の世界」だと述べていました。これはMNDにともなう死と隣り合わせの人生にも影響された考え方と推測されます。そして自身の頭脳をコンピューターに例え「脳はコンピューターのようなもので、部品が壊れれば動作しなくなる。壊れたコンピューターには天国も来世もないんだよ」と語っていました。
確かにホーキング博士の考えには天国はないかも知れません。しかし、宇宙は間違いなく存在します。博士は生前「宇宙へ行かない限り、人類に未来はないだろう」と語っていました。おそらくいまごろは、天国などには見向きもせず、これまで行ってみることができなかったアルファ・ケンタウリや銀河の中心にあるはずの巨大ブラックホールをはじめ、宇宙をすみずみまで駆け巡っているのではという気がしてなりません。
His passing has left an intellectual vacuum in his wake. But it's not empty. Think of it as a kind of vacuum energy permeating the fabric of spacetime that defies measure. Stephen Hawking, RIP 1942-2018. pic.twitter.com/nAanMySqkt
- Neil deGrasse Tyson (@neiltyson) 2018年3月14日
Rest In Peace Stephen Hawking.
- Duff McKagan (@DuffMcKagan) 2018年3月14日
ALSと戦いながらブラックホールの研究を続けたイギリスの宇宙物理学者スティーブン・ホーキング博士がお亡くなりになりました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。 #せりか基金
- 小山宙哉《宇宙兄弟》 (@uchu_kyodai) 2018年3月14日
