「こんなことをしたくなかった」 青木宣親、ブ軍監督が語る戦力外の舞台裏
戦力外は青木のため? ギボンズ監督が語った決断の背景「チャンスを彼に与えた」
米大リーグの青木宣親外野手がブルージェイズでメジャー契約の40人枠から外れ、戦力外となった。27日のブルワーズ戦で本塁打を含む4打数3安打と大活躍を見せていた翌日の非情通告となったが、ジョン・ギボンズ監督はア・リーグ東地区最下位に低迷するチーム事情と決断の舞台裏を明かしている。カナダ紙「バンクーバー・サン」が報じている。
トレード期限最終日の7月31日にアストロズからトレードで加入した青木。在籍期間は1か月に満たないが、12試合で打率.281、3本塁打、8打点と気を吐いていた。佐知夫人もブログでトロントへの引越しがトラブルの末に完了したことを報告したばかりだったが、厳しい現実に直面した。
「簡単な決定ではなかった」
記事では、ギボンズ監督は青木の戦力外について切り出し、「彼は我々にとって最高のプレーを見せてくれていた。だが、我々にはさらなる投手が必要だったんだ。この状況では、ブルペンの人員を増やす必要があった」と語った。
青木の代わりには、傘下の3Aバッファロー・バイソンズから右腕のリオネル・カンポス投手が昇格。地区最下位に沈む状況で、ブルージェイズは来季の巻き返しに向けた「若手育成路線」に切り替えている。
「数日後に我々はベンチ入り枠を広げることになる。若い外野手が何人か昇格する。そうなってしまえば、十分な出場時間を手にするチャンスはなくなってしまうんだ」
指揮官が明かした配慮「誰かが獲得できるチャンスを与えたことになる」
目先の勝利を追い求め、今季限りで契約満了となるベテラン日本人の起用にこだわるよりも、マイナーの有望な若手を育成する。それが、ブルージェイズが終盤戦に立てた新たな戦略だ。青木はチーム不振の“犠牲者”になってしまったのだ。
しかし、記事によれば、ギボンズ監督は青木への配慮を口にしている。
「これは、誰かが獲得できるチャンスを彼に与えたことになるんだ。彼はこれから起こる出来事に対して、自分で選択肢を決められる。なぜなら、彼が最高のプレーを見せたからだ。我々はこんなことをしたくなかった。しかし、ブルペンには他にピッチャーが必要だったんだ」
ブルージェイズはすでにプレーオフの望みを絶たれている。目的なくシーズンを戦うのではなく、ワールドシリーズ優勝を目指す球団に移籍するチャンスを青木に与えたと指揮官は強調している。
球団は29日(日本時間30日)、青木を自由契約にしたことをと発表。フリーエージェント(FA)となり、どの球団とも契約が可能となった。
青木は2014年のロイヤルズ時代にワールドシリーズを戦い、ジャイアンツ相手に苦杯を舐めたが、その翌年に敗れたジャイアンツに移籍した過去がある。「捨てる神あれば、拾う神あり」かもしれない。日米通算2000本安打を達成している名手は、新天地でポストシーズンを迎えることができるだろうか。

