平和を守るだけがヒーローか? “大人のアメコミ”「ウォッチメン」に賞賛の声
スパイダーマン、X-MENと並ぶ人気アメリカンコミックながら、独特の世界観から“映像化不可能”とされていた「ウォッチメン」を「300」のザック・スナイダー監督がこだわり抜き実写化した本作は、上映時間163分と大ボリューム。しかし、「2時間40分の映画ですが、長いと感じません」、「長い上映時間だったのに、アメコミ原作の映画が好きだというのを差し引いても全編しっかり楽しめた」など観客を飽きさせない演出の数々に驚く声があがった。
“アメコミ原作”というと勧善懲悪型、お決まりのハッピーエンドを思い浮かべ、敬遠してしまう人も多いだろう。しかし、「ウォッチメン」を鑑賞したユーザーは「ただ単に平和を守るための良いヒーローというわけではなく、どのキャラクターもどこか必要悪的な存在である」、「アクションや映像が一番のうたい文句になっている『ウォッチメン』ですが、クールな音楽や奥深いストーリーの方に魅力を感じています」、「正義とは、平和とは何かを考え込まずにいられない」とヒーローであることの苦悩にクローズアップした生々しいストーリーに賞賛のコメントを寄せている。
また、映画ファンのみならず歴史好きも楽しめるのが「ウォッチメン」の魅力の一つだろう。本作ではニクソン大統領が権力を欲しいままに政権を握り、ソ連との一触即発の緊張関係に不安感が社会を包んでいた1985年から1940年代へと遡り、半世紀に渡る出来事が描かれている。ジョン・F・ケネディ暗殺事件やベトナム戦争、キューバ危機など、我々の世界で起こった実在の事件を陰で“監視”してきたと言われているのがウォッチメン達なのだ。「この映画の時代=1980年代というのは、アメリカそのものが弱体化した時期でした。つまりヒーローは“アメリカそのもの”ではなかったかと思う」と語るユーザーがいる通り、過去の数々の事件を監視してきたヒーロー達が、次第に煙たがられ、“監視される”立場になっていくという所に、アメリカの死と再生に対するメッセージがこめられているのだと。
冒頭、一人の男が高層マンションから突き落とされ命を落とす。現場には血のついたスマイルバッジ。なぜ、“ウォッチメン”が狙われるのか? 何の目的で、かつてのヒーローを殺し続けるのか? 息をつかせぬ怒涛の展開で観るものを惹き付ける本作は「2度観ても楽しめる作品だった」、「人間くさいヒーロー達がいつのまにか魅力的に見えてきて、実は今回で3回目」とウォッチメン・フリークを次々と産んでいる。あなたもこの驚愕の世界観を、自らの目で体験して欲しい。
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