「大臣も食べたエスニック料理の店が無くなる心配」中道議員が在留資格の厳格化問題を国会で追及 「懇談会13人のうち賛成1人だけ?」

8日の衆議院法務委員会で、中道改革連合の西村智奈美議員が、在留資格の「経営・管理」の認可基準が厳しくなった問題を取り上げた。必要な資本金の額がこれまでの500万円から3000万円に引き上げられ、カレー店などエスニック料理店への影響が心配されている。
【映像】 「明確な賛成は1人」西村議員が追及した瞬間(実際の様子)
西村議員は「例えば地元、それぞれの地域でエスニック料理の店なんかを経営している方もいらっしゃると思うんですね。在留資格でこの『経営・管理』で入ってこられている方の中には。大臣は例えば地元でそういった外国の方が経営するエスニック料理の店などに行かれたことはありますか?」と質問。
平口洋法務大臣は「エスニック料理というので、外国人が経営される料理を食べることはあります。特にネパールの料理についてですね、そのような体験をいたしております。現在も引き続いて行っております。それ以外にも東京でベトナム料理なんかを食べることはございます」と答えた。
西村議員は「大臣も召し上がっておられるということで、ちょっと何か親近感が湧きました」と述べたうえで「それで経営・管理(ビザ)の認可基準なんですけれども、昨年の10月にこれが大幅に変更となっています。いろいろな要件・基準があるが、その中で資本金について、それまでは500万円だったものが、3000万円に引き上げられました。これはどういう経過を経て変更されたものか」と質問。
出入国在留管理庁の内藤惣一郎次長は、去年8月20日に法務大臣の私的懇談会「出入国在留管理政策懇談会」で有識者の意見を聞き、8月26日から9月24日までパブリックコメントを実施して702件の意見があり、これらを踏まえて改定したと説明した。
賛成は1人?「アリバイ的」な決定とわずか4%の厳しい現実

これに対し西村議員は「出入国在留管理政策懇談会、私も議事録拝読したんですが13人が出席をして、うち資本金を500万円から3000万円に引き上げることについて明確に賛成だとおっしゃったのは、私が理解しているところ1人、あとの委員の方々は慎重意見だったと思うんですけれども間違いないでしょうか」と問いただした。
内藤次長は「懇談会の委員のご意見は必ずしも端的に賛成または慎重と述べたものではなく、またそのようなものを求めたものでもなく、資本金額の引き上げの必要性について理解を示された上で引き上げることに伴うリスク等にかかる意見を述べられる方もおられ、一概に賛成または慎重に区別してお答えすることは困難かと思います。なお当庁といたしましては賛同意見が1人のみで、他の委員全てが慎重意見であったとまでは認識しておりません」と答えた。
西村議員はさらに「これ20日にこの懇談会が開かれて26日にはすでに資本金3000万円という案を示してパブリックコメントにかけているわけですよね。ちょっとあまりに短期間すぎやしないかなと。つまり懇談会の最後のほうで座長も、いろいろな調査ですとか実態調査、実態把握が非常に重要だというようなことも言いながら、担当の課長が『いろいろと御意見をいただいていずれもごもっともだと思っておりますし、今後我々として最終案を決定する際にそこの中で十分に踏まえて検討させていただければと思っております』ということで、ちょっと短期間、1週間のうちに出しちゃったというのは、ちょっと懇談会を何かアリバイ的にやったんじゃないかと私には見えるわけなんですよ」と疑問を呈した。そのうえで「3000万円という額が、どういう根拠でこの額になったのか」と質問。
内藤次長は国税庁の調査で欠損法人よりも利益法人が多くなるのは資本金2000万円〜5000万円であることや、諸外国の要件を参考として検討し、3000万円以上としたと答えた。
西村議員は「日本の企業の中でも3000万円以上の資本金の企業って8.7%しかないわけなんです。これが仮に、まあ過半数以上あるとかって言うんだったら、そうかってなんとなく感覚としては分かるところはあるんだけれども、なんかやっぱりこういった急激な資本金の引き上げっていうことが、ある意味日本社会としてのちょっとおかしなメッセージとして伝わってしまう危険性があるんじゃないかなと思うんですよね」と述べたうえで、資本金3000万円の基準を満たす企業の割合と、変更した場合の影響をどの程度考慮したのかを質問。
内藤次長は、令和6年末に「経営・管理」の在留資格で在留中の者41615人を対象に行った調査で、資本金の額が3000万円以上であったものは約4%だったと回答。そのうえで様々な意見を踏まえ、「改正前から在留資格『経営・管理』で在留中の方については、改正後の許可基準を直ちに適用することなく一定の配慮を行うこととした」と述べた。
最後に西村議員は「今、大臣もお食べになったようなエスニック料理の店が無くなるんじゃないかという心配があるわけなんですよ。ぜひこれ見直していただきたい」と要望して次の質問へ移った。(ABEMA NEWS)
