避難所から火の手を見つめる避難者たち(22日午後8時8分、大槌町で)=小林晴紀撮影

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 22日午後に岩手県大槌町の山林2か所で発生した火災は午後8時現在、町内3か所に避難所が開設され、同町吉里吉里や安渡などの住民約1900人に避難指示が出される事態となった。

 延焼が続いており、消防などによる懸命な消火活動が続いている。山の中から見える火を前に、避難した住民らからは不安の声が聞かれた。

 「風も強く、あっという間に飛び火した。乾燥しているし、より広範囲に延焼しそうで怖い」。小鎚の火災で消防団とともに消火活動を手伝った近くの農業男性(78)は声を震わせた。

 小鎚の現場は山間部に住宅が点在している。避難所の小鎚地区多目的集会所には、3世帯8人(午後9時現在)が避難してきた。夫や息子の妻と避難した女性(76)は「近くの家の車庫が燃えているのが見え、食料や貴重品などを持って急いで逃げてきた。風が強く自宅の方まで燃え広がらないか不安」と話した。

 一方、避難所となった吉里吉里学園小学部の校庭には、54世帯121人(同)の避難者が次々と集まった。避難者らは校庭から炎を不安げに眺め、「大変なことになった」などと口々につぶやいていた。

 両親と車で避難した会社員女性(31)は「逃げる途中も焦げ臭かった。貴重品だけしか持ってきていない。早く火が消えてほしい」と祈るように話した。