平成と伝統文化が超融合している「iモード」のノベルティグッズ【山下メロの平成レトロ遺産:111】

レトロ遺産を掘り返す山下メロ氏
記憶の扉のドアボーイ・山下メロです。記憶の底に埋没しがちな平成時代の遺産を今週も掘り返していきましょう。
さて、日本のケータイ史において重要なゲームチェンジャーとなったのが、1999年にサービスを開始したNTTドコモの携帯電話IP接続サービス「iモード」です。新規受けつけが2019年9月末に終了、続いて公式サイトが21年11月末に終了して、26年3月末にFOMA停波とともに完全終了しました。
日本では、iモードによって携帯電話でPC同様のeメールの送受信や専用ウェブサイトの閲覧が実現しました。自宅や職場で使うものだったネットが、外出中に片手で使えるようになったのです。それは現在のスマホにつながる重要な出来事でした。そんなiモードゆえ、販促アイテムも革新的だったことを振り返りましょう。

NTTドコモ北海道のiモードロゴ入りMD

groovisions(グルーヴィジョンズ)のキャラクターChappie(チャッピー)のコースターセット
まずは特に平成らしさを感じるアイテム。そのひとつに音楽用MDがあります。空ディスクにiモードロゴ入りのケースとラベルがセットになったもの。当時若者が主に外で音楽を聴くのに使っていたMDですが、ノベルティアイテムというのは珍しい気がします。
ほかにも、当時渋谷系の音楽におけるVJやアートワークで重要だったデザイン集団groovisionsが手がけてCDデビューまでしたChappieも、iモードのキャラクターとしてアイテムが作られていました。

iモードの絵文字湯飲み

絵文字シール
さらには、iモード端末の小さい画面になるべく多くの情報を表示するために作られ、今ではEmojiとして世界で常用されている「絵文字」を、すし屋の魚偏湯飲みのように並べた絵文字湯飲みも風変わりなアイテムです。

ドコモ東北の扇子。「モバイル・フロンティアへ。」と書かれている
そして、夏の広告媒体でありがちなウチワでなく、あえて扇子にしたものなど、伝統的な和のテイストを使ったのもiモード販促アイテムの特徴でした。iモードは幅広い世代に向けたサービスだったため、これらはシニア層にiモードをアピールする狙いがあったのかもしれません。
四半世紀以上続いたiモード。その裏には意外な販促アイテムがありました。
撮影/山下メロ
