Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

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(記者)
「かなり大きく揺れています」

20日午後5時前…三陸沖を震源とする最大震度5強の地震。震源の深さは19キロで地震の規模を示すマグニチュードは7.7。静岡県内でも震度2を富士市や沼津市静岡市清水区などで観測しました。

(記者)
「やばいやばい」
「こちら青森放送の報道フロアです。大きく横に揺れています」

この地震によって北海道から福島県にかけて津波警報と津波注意報が出されました。

(同報無線)
「直ちに海岸から遠く離れ高台に避難して下さい」

避難が呼びかけられ、安全な場所へと避難する人たちの姿が多くみられました。

岩手・久慈市の避難所にも多くの人が。

(避難した人)
「大きいリュック背負っていま来たところでした。乾パンとか応急手当てができる もの入れています」

岩手・久慈港では80センチの津波を観測。大きな波が波消しブロックをたたきつけていました。

交通機関にも影響が出ました。

(車内アナウンス)
「ただいま大きな地震が発生しております。手すりなどにおつかまりください」

不安に包まれた車内。駅のホームにつり下げられた電光掲示板が大きく揺れています。JR東日本によりますと、東北新幹線と秋田新幹線は一時運転を見合わせましたが、20日夜9時ごろに運転を再開しました。

地震の影響は震源から遠く離れた静岡県内でも。

20日、東海道新幹線は、エリア内の地震計で揺れを検知したため、東京~静岡駅の上下線で一時運転を見合わせました。

(新幹線の利用客)
「15分くらい遅れて、中で停電していたのでそれで止まっていた。三陸沖の地震の影響でその沿線で地震で停電したと言っていました」

(新幹線の利用客)
「東京から静岡へ行く途中で真っ暗 になって止まりました。緊急停止します。強い衝撃にご注意ください」って言って 停まりました。
Q.お子さんは大丈夫でしたか?
「ちょっと不安そうでしたけど。 大丈夫だった?ちょっと泣いちゃってる」

そして20日夜、内閣府と気象庁が会見で…。

(気象庁の担当者)
「本日午後7時30分に『北海道・三陸沖後発地震注意情報』を発表いたしました」

北海道から千葉県までの7道県182市町村を対象に、大規模地震が発生する可能性が平常時と比べ高くなっていると説明し、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表。

地震の発生から1週間程度、すぐに避難できる態勢をとるよう呼びかけました。

(気象庁の担当者)
「今後もし大規模地震が発生すると、巨大な津波が到達したり、強い揺れとなる可能性があります。マグニチュード9クラスの地震が想定されている領域にはなる」

今回の地震が巨大地震につながる可能性は…発生した場合の静岡への影響は…専門家が詳しく解説します。

(スタジオ解説)

(澤井 志帆 アナウンサー)
きょうは地震の専門家にお越しいただきました。常葉大学副学長で津波工学がご専門の阿部 郁男教授です。よろしくお願いいたします。

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
よろしくお願いします。

(澤井 志帆 アナウンサー)
さて、2025年12月に続き2回目の北海道・三陸沖後発地震注意情報が発表されました。改めて地震が起きたのはどういった場所なんでしょうか?

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
はい、こちらに図がございますが、私たちの日本列島の下には太平洋の方から太平洋プレートというプレートが沈み込んでおります。その沈み込む場所が日本海溝であったり千島海溝であったりします。15年前、東日本大震災を起こした地震の震源域がちょうど今、色が塗られていないあたりでございまして、ちょうど北側に東日本大震災と同じような巨大な地震を起こす可能性がある場所があるんじゃないか…というふうなことが今考えられてましてですね、それがこの赤く塗られている想定震源域というふうなものになります。

(澤井 志帆 アナウンサー)
そして、最大クラスの地震が発生した場合の、国が発表している被害想定です。阿部さん、最悪の場合、死者数が最大およそ19万9000人。そして全壊する建物が最大でおよそ22万棟などとなっています。これは東日本大震災の実際の被害の数値よりもかなり大きなものになってくるんですよね。

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
はい。東日本大震災と同じようなですね、その超巨大な地震が起きた時を想定されているんですが、東日本大震災と同じようにですね、20メートルを超えるような津波がですね、この東北の方ですとか北海道の方を襲う(想定)ですけども、東北とか北海道の方はですね、特に冬などにですね津波が来てしまいますと、寒かったりですね、あるいは避難しようと思っても道路が凍結してなかなか避難するのも難しい。こういったことが考えられますので、本当にそういった最悪のケースを想定して、このような数字が発表されているということになります。

(澤井 志帆 アナウンサー)
気候の条件や様々なものを加味した上で、こういった数値が今発表されているということなんですね。

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
そうですね。冬にですね、津波などで濡れてしまいますとですね、それだけで命の危険がございますので、そういった本当に最悪なケースになるかと思います。

(澤井 志帆 アナウンサー)
はい。この地域では去年12月8日にマグニチュード7.5、そして、きのうはマグニチュード7.7。後発地震注意情報も発表されました。津川さん、地震が続いているように感じるんですけれども…。

(レギュラー コメンテーター 津川 祥吾 氏)
先生にちょっとうかがいたいんですが、東日本大震災のですね、15年前ですか、2011年の3月11日。あれだけ大きな地震がありましたが、あの2日前の3月9日に、やっぱりマグニチュード7クラスの大きな地震があって、津波警報なども出たけれども、あまり大きな被害は出なかったという認識を記憶しているんですけれども。その2日後にあれだけ大きな地震があったということですが、つまり、きのう同じような地震があったので、近いうちに東日本大震災と同じような大きな地震があるかもしれないということなんでしょうか?

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
東日本大震災の2日前にですね、マグニチュード7クラスの地震があったわけなんですkれども、その後に…やはりその…なぜ東日本大震災が起きたのかというのを世界中の地震のデータなどを調べて、地震の先生方が研究されまして、どうも、そのマグニチュード…こういったプレート境界でマグニチュード7を超えるような地震があった後にですね、その後引き続いてマグニチュード8であるとか9であるとかというような超巨大な地震を起こすケースが、どうやらありそうだ…というふうなことが分かりまして、そういったことに…皆さんに備えていただくために、今回ですね、マグニチュード7.7の地震が起きたわけなんですけど。その後にひょっとしたら巨大な東日本大震災のような地震を起こすかもしれないというので、それを後発地震注意情報というような形で、皆さんへ警戒をお願いするような情報として発表しているということになります。

(レギュラー コメンテーター 津川 祥吾 氏)
後発地震注意って言われると、大きな地震があっても、「その後でもまだ揺れますよ」みたいな、いわゆる余震のような感覚についてになってしまうんですがなくて、東日本大震災のような本当に巨大な地震があるかもしれない。その可能性がちょっと高まっているかもしれないので注意ということでよろしいでしょうか?

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
はいそうですね。通常の場合はマグニチュード7の地震が起きない状態で…マグニチュード8とか9の巨大な地震が起こる確率って…1000回に1回ぐらいだというふうにいわれているんですけども。これ、マグニチュード7くらいの地震が起きた時にはですね、それが100回に1回ぐらいに高まるというふうに…。

(レギュラー コメンテーター 津川 祥吾 氏)
10倍になる。

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
ただ大事なのは、そのうち100回に1回ですから…99回はつながらないんですけども。でも100回のうち1回あるということを考えると、やはり皆さんにしっかり備えていただきたいというふうな、そういったいろいろな思いであるとか分析の結果からですね、それを発表させていただいているというふうな形かと思います。

(澤井 志帆 アナウンサー)
それは、今後何年以内とかはあるんですか?

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
それがなかなか難しくてですね。もう東日本大震災の時のように2日後に起きるケースもあれば、あるいは1週間2週間かけて起きるケースもあるんですね。なので、もうなかなかその辺が難しいんですが、今1週間って決めているのはですね、むしろ私たち人間がどれくらい我慢できるかというふうな、そういった検討もされまして、1週間ぐらいだったらきっちり備えていただけるんじゃないかということで、1週間を目安として呼びかけさせていただいているということになるかと思います。

(澤井 志帆 アナウンサー)
藤井さんから何かご質問はありますか?

(コメンテーター news zero メインキャスター 藤井 貴彦氏)
はい、今回、震度5強、最大震度でしたけれども、その後の余震が…(震度)4まで行っていない地震なんですよ。あまり大きな地震が余震として起きていないのが心配なんですが…この点はどうですか?

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
はい、この点はですね、これからまだいろいろ分析…いろいろな先生方が分析いただけると思っているんですけども、東日本大震災の時もですね、まさにちょっと余震の起こり方が普通の…熊本地震であるとか、ああいう地震と「ちょっと違ってるね」というふうなことが分かってきたので、今のその後発地震の地震の時にもですね、注意情報の出し方にもつながっているかなというふうに思います。

(コメンテーター news zero メインキャスター 藤井 貴彦氏)
15年前は余震がどう違っていたんですか?

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
その…起こり方が、ちょっと少ないんじゃないかみたいな…。

(コメンテーター news zero メインキャスター 藤井 貴彦氏)
少ない…。ああそうなんですね…。

(澤井 志帆 アナウンサー)
そして、阿部教授は、去年12月の地震の後、同じ地域でマグニチュード8.0の地震が起きた場合のシミュレーションをしています。それについて教えてください。

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
はい。ちょうど2025年の12月にですね、やはり今回の震源域の中でマグニチュード7を超えるような地震があったものですから…、ちょうど、そのもうちょっと沖側にですね、ちょうど…なにか地震がですね、あまり起きていない場所があったもので。そこで、もしマグニチュード8を超えるような巨大な地震が起きたらどのくらいの津波が来るのか…というのを、一回ちょっと計算しておこうというふうに思いまして。これ、3時間以内に限定しているのですけど。静岡に来る津波の高さというのをちょっとシミュレーションしてみたものになります。

(澤井 志帆 アナウンサー)
静岡にもやはり津波が来るんですね。

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
そうですね。静岡にも津波が来るんですけども、結局どのくらい大きな地震が起きているかってなかなかすぐにはわからないので、大事になってくるのがですね、ちょうどきのうの地震でもありましたけども、いろいろなところで中継(放送)していただいてですね。映像などでしっかり捉えていただいているので、そういったところの…千葉とか、それから宮城とかですね、岩手の様子を見ながら…静岡にどのくらいの津波が来るんだろう?そういったことをですね、ちょっと知っていただくというふうなことが、防災対応にもつながるんじゃないかなっていうふうに思っています。

(澤井 志帆 アナウンサー)
なるほど…一方で、マグニチュード8.5の場合も用意していただきました。こちらになると、またかなり数字が高くなってきますよね。

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
そうですね。共通しているのはですね、御前崎あたりがですね、ちょうど津波が…静岡というのは非常に高くなりやすい。これは東北の方で地震が起きた時の一つの大きなパターンかなというふうに思っています。

(澤井 志帆 アナウンサー)
先生…御前崎で60センチということは、三陸沖では、かなり壊滅的な被害になっていると想定されますよね…。

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
はい、この場合はですね、本当に三陸の方はですね、10メートルを超えるような津波が来ているというふうに思いますので、まさにですね、映像であったり…気象庁さんの発表される津波の高さの情報などかを確認していただくことによって…じゃあ静岡に20センチなのか、それとも60センチなのか…こういったことを把握することができるんじゃないかっていうふうに考えています。

(コメンテーター news zero メインキャスター 藤井 貴彦氏)
60センチというのは…高さからいうと低いのか…というふうに感じますけれども、どれぐらいの高さ…どれぐらいの危険度だと受け止めたらいいんですか?

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
津波の場合はですね…20センチとか30センチぐらいで、いろいろな被害が出始めるというふうなことがいわれていますので、60センチというのはですね、被害が出てもおかしくない。ですので、恐らく津波注意報か…あるいはひょっとしたら警報になるかもしれないぐらいの津波というふうに考えていただければなというふうに思います。

(澤井 志帆 アナウンサー)
阿部さん、やはり静岡の皆さんが心配されているのは、南海トラフ地震だと思うんですけれども。こちらとの関連はいかがですか?

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
はい、南海トラフ地震というのがですね、ちょうどこのフィリピン海プレートというのがですね、ユーラシアプレートの下に沈み込むところで起きる地震です。きのう起きた地震はですね、そちらにあります太平洋プレートというのが北米プレートというふうなところで沈み込むところで起きている地震ですので、そもそもそのプレート…どっちのプレートがぶつかっているところで起きているかという意味で…場所が違うんですね。違うので、お互いが影響し合うことはないかなと。ただ、メカニズムとしては、プレートの沈み込みで起きている地震ということであれば、同じような仕組みで起こるということになるかと思います。

(レギュラー コメンテーター 津川 祥吾 氏)
きのうの地震ですとか、あるいはその後で、後発の大きな地震があったとしても、それが南海トラフ地震と影響しないという説明は…それは我々とても安心するんですが、一方でですね、やっぱり静岡県民、最近多くの方が、「いや静岡だけで起こってないよね」「全国あちこちで大きな地震起こっているんだけど…かえって静岡のリスク・危険性…高まっているんじゃないか」って、ちょっと不安に思っている人いると思うんですが…。危険性…ひっ迫性は高まっているということなんですか?必ずしもそういうことではないんでしょうか?

(常葉大学 副学長 津波工学専門 阿部 郁男 教授)
地震って…いつどこで起きてもおかしくないですし、昭和の地震の時…南海トラフの地震の時にもですね、少し前に静岡で直下の地震も起きていますので、そういったものに備えていただくというのも大事かなというふうに思います。

(澤井 志帆 アナウンサー)
今一度、備えをしっかりとしていきたいと思います。