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トランプ大統領の任期はあと3年弱。

アメリカ政府機関の一部閉鎖していることにより、米国全土の空港でセキュリティチェック時の混雑が激化しています。現在、米国運輸保安局(TSA)のスタッフは給与が出ない状態で、職員の約10%が欠勤というありさま。

専門家は「航空機を利用する人は、(混雑に備えて)早めに空港に到着すべき」だと指摘しており、それでもフライトに間に合う保証はありません。実際に3月20日には、搭乗予定の3時間前に空港に着いたにもかかわらず、フライトに乗り遅れる人が相次ぎました。

地元テレビ局 Atlanta News Firstの気象予報士エラ・ドーシー氏は、以下のようにツイートしました。

「皆さん…ハーツフィールド・ジャクソン空港がこれほどひどい状態なのは初めてです。

これが今朝(3月20日)の保安検査場の様子です。午前3時に空港に到着したにもかかわらず、午前6時の便に乗り遅れたという方々に話を聞きました」

ハーツフィールド・ジャクソン国際空港は、年間1億人以上の利用者を誇る、世界で最も利用客の多い空港の1つですが、今週TSA職員の欠勤率が40%近くに達しています。

しかし、苦労しているのはアトランタの乗客だけではありません。『Houston Chronicle』紙によると、ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港でも、今週3時間待ちを記録。フェニックス・スカイハーバー国際空港は、国内線は少なくとも2時間前、国際線は3時間前に空港に到着するよう呼び掛けています。

CBSニュースによると、今週、ヒューストンのウィリアム・P・ホビー空港でのTSA職員の欠勤率は41%、ニューヨークのジョン・F・ケネディ空港は30%、ニューオーリンズのルイ・アームストロング国際空港では36%に達しました。

移民税関執行局と運輸安全局をめぐる攻防

こうした状況の原因となっているのは、国土安全保障省への予算が2月22日以降凍結されていること。民主党は、「マスク着用禁止を含む、移民税関執行局の業務運営にかかわる小規模な改革が盛り込まれない限り、法案を支持しない」と表明。

ミネソタ州では移民税関執行局(ICE)による取り締まりや市民射殺事件が起こり、全米が怒りに包まれました。

連邦議会の共和党は、国土安全保障省の傘下にあるICEにかかわる改革を一切拒否。共和党は今週、「米国税関・国境警備局などの予算を凍結し、同じく傘下の連邦緊急事態管理庁と米国運輸安全局の資金のみを確保する」という民主党の法案を否決しました。その結果、TSAの職員は給与が支払われないまま出勤を強いられているのです。

当然のことながら、給料が受け取れなければ、従業員の生活は立ち行かなくなります。3月17日に国土安全保障省が発表した最新データによると、少なくとも366人のTSA職員が辞職しました。同省はTSA職員の新規採用には4〜6カ月の研修期間が必要であり、職員の辞職が続けば、長期的な問題に発展する恐れがあると指摘しています。

CNNは全米各地の空港の推定待ち時間を一覧表示するオンライントラッカーを作成しましたが、それも十分な情報ではありません。ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港の待ち時間は現在150分、ハーツフィールド・ジャクソン空港は67分と表示されています。早朝の待ち時間はさらに長くなる傾向に。

運輸長官は困惑

ショーン・ダフィー運輸長官は、今週多くのテレビ番組に出演。「この状況が続けば、一部の小規模空港が閉鎖を余儀なくされる可能性がある」と警告しました。また、「無給労働が続けば、TSA職員の辞職がさらに続くだろう」とも述べています。

ダフィー氏は19日、「来週に入ってもまた給与の支払いが滞るようになれば、今起きている事態など子供だましのように思えるだろう」とCNBCに語っています。

ダフィー氏はCNBCとのインタビュー中、言い間違いを繰り返しました。例えば「民主党がTSA職員にマスクを外すよう求めている」と主張していましたが、これは事実ではありません。民主党がマスクを外すよう求めているのは、ICE(移民関税執行局)職員です。

「彼らはTSA職員にマスクを外させたいのだ。そうすれば職員本人だけでなく、配偶者や子供の個人情報をさらし、政治的圧力をかけ、自宅前で抗議活動を行なえるからだ。

これは、アメリカ国民のために善行を尽くし、法律を破った人々を国外追放しようとする法執行官にとって、耐え難いことだ」

イラン戦争で事態が悪化

ドナルド・トランプ大統領は2月28日、イランとの新たな戦争を開始しました。これにより政府機関の一部閉鎖やICEの活動といった問題が、主要ニュースから押しやられてしまいました。

しかし、こうした問題がまた空港の運営にも大きく影響。ホルムズ海峡の交通遮断や中東の石油・ガス施設への攻撃により、エネルギー業界全体が衝撃を受けています。

全米自動車協会(AAA)によると、ブレント原油価格は1バレル=109ドル(約1万7400円)まで急騰し、米国内のガソリン1ガロンあたりの平均価格は3.91ドル(約620円)に上昇。専門家は、イラン戦争が長引けば価格はさらに上昇する可能性があると警告しており、国際エネルギー機関(IEA)は、飛行機の利用を減らし、車の速度を落とすことで石油需要を削減するよう人々に呼びかけています。

航空会社の幹部らは、ジェット燃料価格の高騰に伴い、航空券の価格も大幅に上昇すると警告しています。ジェット燃料1ガロンの価格は、イラク戦争開始直前の2.50ドルから、現在では約4.26ドル(約680円)にまで上昇しています。

一般のアメリカ国民の反応は?

2024年の大統領選挙以前、共和党はトランプ氏が再選されれば、アメリカを海外紛争から遠ざけ、より高い生活水準を実現すると繰り返し訴えてきました。

そして今、その公約がまるでジョークのように感じてしまいます。イラン戦争が継続したとして、半年後に同じ有権者はいったいどう感じるのか、興味深いところです。

ペンシルベニア州ミラーズバーグに住む35歳の女性は、NBCニュースに対し、トランプ氏に3回投票したと明かした上で、「あれは私の失敗だった」と述べ、「どうやら私はバカだったようだ」と語りました。

ガソリンスタンドで給油中だったその女性に、「もしトランプ大統領に何か一言、今すぐ伝えられるとしたら、何と言いますか?」と記者が質問したところ、ガソリン価格への不満を露わにし、「あんたなんて役立たずのくそ野郎よ」と言い放ちました。

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