新潟5大ラーメンに大満足 心に沁みるラーメン旅

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日本各地に数多ある「ご当地ラーメン」。風土に合わせて作られたラーメンは、その土地で食べてこその感動が得られます。今回は、新潟を巡って実食。全国に轟く人気店や街場の名店で食べてきました。味はもちろん、人情に触れてよりおいしくなる。首都圏で食べるのとは違う魅力がそこにあります。まだ見ぬラーメン旅へ、いざ出発です。

【長岡市・長岡生姜醤油ラーメン】

長岡市(長岡生姜醤油ラーメン) これが日本海の波しぶきかっ!と感動

濃口醤油に生姜を効かせたスープが特徴。元祖は『青島食堂』で、「ラーメンで体を温めてもらいたい」とスープの臭み消しに入れていた生姜を増やしたことから誕生した。

生姜が香る飴色のスープは雪国ならではの味『青島食堂 宮内駅前店』@長岡市

長岡市と新潟市の他に東京・秋葉原にも支店がある人気店なのでご存じの方も多いはず。

雪国の知恵から生まれた生姜香る醤油ラーメンは、飴色のスープにたっぷりのチャーシュー、メンマ、ほうれん草、海苔、ナルトが浮かぶノスタルジックな風情もたまらない。

青島ラーメン900円

『青島食堂 宮内駅前店』青島ラーメン 900円 コクがありながら後味すっきり。仕上げに入れる油で旨みが増し、熱々がキープされる。麺は並で約175g

豚と鶏をベースに高知産の生姜を加えて炊いたスープはまろやかなコク。大鍋で泳がせるように茹でる多加水の中太麺はもちっとした弾力があり、熱々を啜れば体の芯からぽかぽかと温まる。

『青島食堂 宮内駅前店』

[店名]『青島食堂 宮内駅前店』

[住所]新潟県長岡市宮内3-5-3

[電話]0258-34-1186

[営業時間]11時〜19時

[休日]第3水

[交通]JR信越本線宮内駅からすぐ


【三条市】三条カレーラーメン

三条市(三条カレーラーメン) 三条市。五十嵐川の向こうに見える山は栗ケ岳

80年以上前から親しまれてきた歴史ある味。地元で働く鍛冶職人の出前の定番だったが、徐々に全国的に知られるように。今はつけ麺風など各店が個性ある味で勝負する。

2大国民食が丼の中で最強のコラボ!『大衆食堂 正広』@三条市

看板「カレーラーメン」は20種のスパイスを使ったカレーペースト&豚骨と鶏ガラに煮干しや昆布などで仕込むスープを合わせた和の風情漂う旨さだ。

カレーラーメンセット1150円

『大衆食堂 正広』カレーラーメンセット 1150円 スパイシーなカレースープに豚バラやジャガイモなどがゴロゴロ。麺は店内で製麺。ライスとのセットが1番人気

自家製の中細麺をずずっとやれば最初は甘さがほんのり……と思えば後からスパイシーな刺激が追いかけてきてヤミツキになる!

スープにライスを投入すればまた違った趣に。土台に和ダシの旨みがしっかりあるのでお米とも相性がよく、1杯で2度おいしい。タレかつ丼など新潟のご当地グルメも美味。

『大衆食堂 正広』店主 阿部圭作さん

店主:阿部圭作さん「定食類なども豊富に揃えてお待ちしています」

『大衆食堂 正広』

[店名]『大衆食堂 正広』

[住所]新潟県三条市石上2-13-38

[電話]0256-31-4103

[営業時間]火〜木:11時〜15時半(15時LO)、金〜日・祝:11時〜15時半(15時LO)、17〜21時(20時半LO)

[休日]月※祝の場合は営で翌火休、月1回は月・火連休あり

[交通]JR弥彦線北三条駅・上越新幹線燕三条駅から車で約5分

【燕市】燕背脂ラーメン

煮干しダシの醤油スープを覆う背脂&極太麺、刻み生玉ねぎが乗るのが基本。出前の際にスープが冷めにくいよう背脂で蓋をし、伸びにくいうどんのような麺にしたのが始まり。

丼を覆い尽くす背脂の誘惑に身も心も虜になる『大むら食堂』@燕市

地元住民が絶賛するのがこの店。

理由は見た目よりくどくない背脂のマイルドな旨み、煮干しが効いたスープの滋味深さ、極太縮れ麺のもちもちとした弾力、その三位一体のおいしさ。いやあ味わって納得、味のバランスが素晴らしく、背脂たっぷりでもスッキリとした食べ心地なのだ。

中華(太麺)890円

『大むら食堂』中華(太麺) 890円 ※写真は背脂多油+30円で920円 スープを覆う背脂が迫力満点。もっちりとした太麺がその背脂とスープを絡め取る。食べればマイルドな味わい

しかも普通盛で1人前約300gという麺のボリュームも食いしん坊を歓喜させる。店は食堂から始まって60年以上になる老舗。餃子やかつ煮など一品料理にも目移り必至だ!

『大むら食堂』

[店名]『大むら食堂』

[住所]新潟県燕市小高810-4

[電話]0256-62-4746

[営業時間]11時〜15時、17時〜20時、火:11時〜14時※麺・スープが無くなり次第終了

[休日]水・他不定期に臨時休業あり

[交通]JR弥彦線燕駅から車で約5分

【新潟市】新潟あっさり醤油・新潟濃厚味噌ラーメン

【新潟市】新潟あっさり醤油・新潟濃厚味噌ラーメン 「鮮魚センター」裏には漁港が。鮮度抜群も納得

かつて堀があった新潟市。堀添いの屋台発祥の味が「新潟あっさり醤油」。濃厚な味噌味を割りスープで好みの濃さに調整する「新潟濃厚味噌」は『こまどり』が元祖。

3代目が守る屋台発祥のやさしい味『蓬来軒』@中央区

昭和31年創業。屋台から始めたラーメン店としては新潟市内で現存する最古ともいわれる。当時の屋台は火力が弱かったこともあり、仕込み時間が短く提供が早い淡麗スープと極細麺で対応したことが今のスタイルになったとか。豚骨と鶏ガラ、煮干しがメインの黄金色のスープは昔ながらのやさしい風味が郷愁を誘う。

らーめん800円

『蓬来軒』らーめん 800円 淡麗スープに極細麺、バラ肉のチャーシュー、メンマ、ねぎというシンプルな構成。先代の味を守るため常連客に試食してもらって味を完成させた

3代目の三井さんのモットーは「味を守ること」と「お客様を大事にすること」。その心は誠実な味に表れている。炒飯やタンメンも名物だ。

『蓬来軒』店主 三井篤司さん

店主:三井篤司さん「お客様に育てられ、先代の味を守っています」

『蓬来軒』

[店名]『蓬来軒』

[住所]新潟県新潟市中央区上大川前通9-1262

[電話]025-222-7208

[営業時間]11時〜14時、17時半〜20時

[休日]日・祝

[交通]JR越後線ほか新潟駅から車で約10分

日本人の心に響く味噌味の深みとやさしい心遣い『こまどり』@西蒲区

さすが「新潟濃厚味噌」の元祖と称えたいおいしさ。味噌味だけで6種あり、それぞれ味噌のブレンドと麺の種類を変えるというこだわりようだ。

基本の味噌ラーメンは新潟産をはじめ全国から厳選した数種の味噌を独自に配合、太麺を使う。そのまま味わえば濃厚な風味が楽しめ、割りスープで調整すれば最後まで飲み干せる旨さに。

味噌ラーメン・太麺980円

『こまどり』味噌ラーメン 太麺 980円 甘みと塩味のバランスを考えて5種の味噌をブレンド。鶏ガラと豚骨などでダシを取る割りスープを添える

ルーツは焼鳥屋で、メニューにはその時代の名残の唐揚げも。餡がずっしり詰まったジャンボ餃子にも思わず笑顔になる。

『こまどり』店主 渡邉光昭さん

店主:渡邉光昭さん「焼鳥屋から始まり、昭和48年に今の店になりました」

『こまどり』

[店名]『こまどり』

[住所]新潟県新潟市西蒲区竹野町2454-1

[電話]0256-72-2827

[営業時間]11時〜14時半、土・日・祝:11時〜15時※テイクアウトは11時〜16時半(受け渡しは17時終了)

[休日]木

[交通]JR越後線巻駅から車で8分

5大ラーメンを1泊2日で制覇!

人生には旅立たねばならぬ時がある。例えば日常に疲れた時、心機一転したい時、そしてご当地ラーメンが食べたい時!

嗚呼〜日本のどこかに肥田木を待ってるイケ麺がいるぅ〜♪ということで。東京から上越新幹線で約2時間、旅立ちましたぁ新潟へ。そう、ここは全国でも知られるラーメン王国。地域ごとに進化した「新潟5大ラーメン」なるものがあるのです。

まずは県の中南部に位置する長岡市で愛されるラーメン「長岡生姜醤油」。元祖『青島食堂宮内駅前店』で巡礼1杯目。

外の空気が冷たいせいか、店内は麺を茹でる大鍋から白い湯気がもくもくであったか〜。しみじみ寒い土地に来たんだなぁと実感する。ちなみに長岡は県内有数の豪雪地で、体が温まるように材料の生姜を増やして提供したのが「長岡生姜醤油」の始まりだそう。

『青島食堂 宮内駅前店』※調理 潰した生姜を加えて炊いたスープが味の決め手

長年この店で働いているというお母さんが作ってくれたのが看板「青島ラーメン」だ。生姜がふわりと香るスープがコク深く、中太麺はもちもちで胃袋から温まる感じ。これが雪国の知恵から生まれたおいしさなんだなあ。

生姜で温まった後は香辛料でさらにホットに。三条市で巡礼2杯目、カレー×ラーメンの国民食コラボ「三条カレー」だ。

老舗『正広』はメニューも豊富で入りやすい店。20種のスパイスを使うカレーラーメンはひと口食べるとほんのり甘く、ふた口目で辛さじわじわ、味が変化するのが面白い!

中細の自家製麺とも相性抜群だ。聞けばカレーラーメンは昭和初期から地元で食べられていたそうで、新潟国体が開催された2009年頃にご当地食として県内外にPRされ認知度が上がったとか。冬は体を温め、夏はスタミナ源。完璧ですな。

続いて巡礼3杯目はお隣の燕市、地元住民おすすめの『大むら食堂』で背脂の洗礼を。金物産業が盛んな燕市は工場への出前が多かったため、伸びにくい極太麺&スープを冷めにくくする背脂を入れたことから始まったのが「燕背脂」だ。運ばれてきたそれは……ひゃあ、煮干しが効いた醤油スープに降り積もる背脂の雪!

恐る恐る啜ってみると。あれ、とってもまろやか。極太麺は噛むほどに味わい深く、トッピングの生玉ねぎが口の中をリフレッシュしてくれる。強面な人が実はすごく穏やかで素敵なイケ麺だった時のような感動つーの?

そりゃ恋に落ちるわな。で、1日目終了。反省会と称して夜はカニ三昧だったことはヒロシ(編集長)には内緒ね。

新潟市「万代島 鮮魚センター」でカニ発見

翌日は新潟市。「新潟あっさり醤油」の『蓬来軒』で巡礼4杯目。屋台発祥の味は超極細麺で、心が清められるかのような澄んだ黄金スープだ。先代の急逝のため脱サラで店を継いだ3代目が常連さんの協力を得て伝統の味を受け継いだとか。昭和が漂うやさしい味と店の物語に癒される〜、ほっ。

最後は「新潟濃厚味噌」の元祖『こまどり』で巡礼5杯目。すごいよ、味噌味だけで6種!独自にブレンドした味噌の風味と豚骨ベースのこっくりしたスープがやみつきになる。割りスープが付いていて味の濃さを調整できるのも特徴だ。これ、年配者などへの心遣いから始めたスタイルなんだって。じぃーん。

『こまどり』味噌ラーメン・太麺980円

『こまどり』味噌ラーメン 太麺 980円 キャベツやモヤシなど具もたっぷりだ

それにしても、どの味も始まりには思いやりが根底にあるんですよね。だから食べれば皆笑顔になる。券売機ポチッで食べて終わりではなく、アットホームな雰囲気も含めてこういうのが本当のご馳走なのかもなあ。新潟は寒かったけど心はぽかぽか。いい日旅立ちとなった巡礼でした!

撮影/浅沼ノア、取材/肥田木奈々

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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※月刊情報誌『おとなの週末』2026年2月号発売時点の情報です。

【画像】丼を覆い尽くす背脂! あっさりからこってりまで揃う新潟5大ラーメン(29枚)