イラン攻撃の相場への影響は?

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相場の「強気論」は要警戒

 私はこれまで、2028年に日経平均8万円を目指すという前人未到の大相場を予想してきましたが、今はピッチが早まっており、前倒しで実現する可能性が出てきています。

 前回、近く6万円を突破し、6万2000円から6万3000円を付けるのではないかという話をしましたが、2026年2月25日付の日本経済新聞に「株価予想、年末『6万円超』」という記事が出ていました。

 この中で、野村証券は年末5万6000円の予想から6万円に変更していますが、どの会社の予想も後追いであることが見て取れます。野村証券が予想した年末5万6000円は2月の段階で突破しています。

 ただ、株式相場では、誰もが強気になったり、楽観的な見方が多数を占めると要警戒です。案の定、2月28日、イスラエル、米国によるイランに対する先制攻撃が始まりました。世界の株価が暴落、日経平均株価も急落、2月26日に付けた高値5万9332円から、3月4日現在5000円近く下げています。

 ただし、ここで狼狽売りをしてはなりません。当面の底入れを待って買い出動、6万円の手前の踊り場と見ます。おそらく、半値押しの5万円近辺が下げ目途ではないでしょうか。

 どちらにしても、中長期で見れば6万円も、7万円も、まだ通過点だということです。先行き、株価はもっと上がってくる可能性が高い。

 株高の最も大きな材料は、日本のデフレ脱却です。石破政権までのデフレ内閣から、高市政権は積極財政を目指すインフレ内閣です。なので、日本の企業業績はよくなり、景気は好調、株価は先取りして上がる展開が予想されます。

 高市新政権の登場で財政と国防の大転換が行われます。財政は積極財政、国防は充実が図られます。特に日本に対しては中国、ロシアからの圧力がいつ高まってもおかしくない局面です。つい先日、中国は「沖縄は中国の領土だ」という趣旨の発信をしたばかりです。

 こうした地政学リスクの高まりを、従来の内閣は結果的に深刻に受け止めて対策を打ってきませんでしたが、高市首相は危機感を持って防衛力強化を進めようとしています。中国はそれを脅威に感じて警戒しています。中国が軍民両用品の禁輸を打ち出したのは、その表れです。

 こうした手を中国が打てば打つほど、国民の間には国防意識が高まりますから、その点ではむしろ良いこととも言えます。

 今後の高市政権の政策は一言で言って、「新しい富国強兵策」です。これが日本のニューノーマルになるわけです。これを好感して、海外の投資家は「BUY JAPAN」、日本を買ってきます。これは以前から私が指摘してきた「日本再評価相場」です。

 私は前述のように、28年に日経平均は8万円を付けると予想してきましたが、それを上回る相場になる可能性も出てきています。高市政権が長期化すれば、その可能性は高まります。

 しかし、最近のようにやたら日経平均7万円、10万円という付和雷同の声が増えてきている時は、キャッシュアップ(現金比率を高める)を心掛けるというのが、私の投資戦略です。

 さて、短期上昇波動の出発点は、昨年10月1日の安値、4万4357円です。自民党総裁選で高市氏が総裁に選ばれた時から株価は上昇しています。4カ月間、4万5000円から5万5000円という1万円幅のボックスの中にありました。

 2月初めから、総選挙での自民党の圧勝を受けて5万5000円の壁を突破しました。ボックス理論で言うと、直近5万5000円から6万5000円というゾーンに入ってきています。ですから、波動から見る、次の短期的な目標値は6万5000円です。今回の戦争による急落で、これをいつ付けるのか。