「(残留争いに苦しんだ)昨シーズンと違って、今シーズンはチームが負けることに慣れてない。だから負けるとみんな、ロッカールームですごく落ち込んでます。次の試合に向けてどう戻ってくるかが大事だと思ってます」(小久保)

「僕たちは少し、落ち込んでいる。負けて本当にがっかり。それでも僕たちは次の試合にフォーカスしないといけない。ポジティブさを保ちたい」(谷口。ベルギーメディアに英語で)

 昨季と打って変わってウイナーズ・メンタリティーがチームに浸透している今季のSTVV。4位以下に大差をつけて先頭集団を形成する首位ユニオン・サン=ジロワーズ、2位STVV、3位クラブ・ブルージュに共通するのは、チームワークの良さ。「個の力」で戦うチームの多いベルギーリーグの中で、やはり上位3チームは「One for all, all for one」の精神がプレーから伝わってくる。

「そこが昨シーズンとは違うところ。おっしゃる通り、みんながひとりのために走って、ひとりがみんなのためにやっているので、そこはすごくいいチームになってきていると思います」(小久保)
 
 11月の国際マッチウイーク間近のアントワープ戦後、谷口は「今回、代表に選ばれた3人(谷口、小久保、後藤)は得てきたものをしっかりSTVVに持ち帰って、チームの“基準”を上げないといけない」と言っていた。今回、アントワープに競り負けたとは言え、今季、ベルギーリーグでサプライズを起こしているSTVVの奮闘ぶりを見ると、彼らの“基準”は間違いなく高まっているのではないか?

「そこは間違いなく(基準が上がっている)。(代表に選ばれた)みんながいい刺激をもらって、このチームに還元しているので、いいものを持ち帰って来れていると思ってます」(谷口)

 その基準の高まりは、勝利への貪欲な姿勢、自らのサッカーを追求する姿勢につながり、今季のSTVVのハイパフォーマンスと好成績に結びついている。

取材・文●中田 徹
【記事】J1より下というデータも――欧州カップ戦で全滅危機、オランダリーグのレベルは? 近年は日本人が即効性のある補強ターゲットに