子どもの「小学校入学」に合わせて“4月に引っ越し”。今のマンションは売却して、住み替え検討中ですが「ダブルローン」が心配です。リスクを回避する方法はあるのでしょうか?
ダブルローンが起きる典型パターンと家計への影響
ダブルローンが起きやすいのは、先に新居を契約し、旧居が売れるまでの間に引き渡し時期が重なるケースです。売却は買主の住宅ローン審査や引き渡し調整で想定より伸びることがあります。加えて、旧居を空室にすると管理費や修繕積立金、固定資産税が続くので、支出はローンだけではありません。
この負担を測るには、返済額を年収に対する割合で見ることです。フラット35の考え方では、住宅ローン以外の借入も含めた年間返済額の割合を総返済負担率として扱い、年収400万円未満は30パーセント以下、400万円以上は35パーセント以下を基準にしています。
金融機関ごとに基準は異なりますが、二重払い期間の返済負担がこの枠を超えると審査が厳しくなりやすく、生活防衛費も削られます。
リスクを減らす3つの現実的な手順
一つ目は、売却を先行させる計画を立てることです。旧居を先に売り、仮住まいを挟んで新居に移る形は手間が増えますが、資金の不確実性が大きく下がります。子どもの入学に合わせたい場合、春休みだけ短期賃貸を検討するなど、期間を限定して割り切ると現実的です。
二つ目は、引き渡し時期を合わせる交渉です。新居は引き渡しを遅らせる、旧居は買主に引き渡し猶予をもらうなど、契約条件を調整します。不動産会社にダブルローン回避を最優先と伝えて、スケジュール案を複数作るとよいでしょう。
三つ目は、売却価格の調整です。売り出し価格を高くすると売れ残りやすく、結果的に二重払い期間が延びます。成約相場に近い価格で早期成約を狙う方が、家計の安全性が高いこともあります。どうしても価格を守りたい場合、期限を区切り、期限までに売れなければ価格を調整するというようなルールを夫婦で先に決めておくことです。
売却益の税金と控除も住み替え計画に入れる
売却で利益が出た場合、譲渡所得は売却代金から取得費と譲渡費用を差し引いて計算します。自宅の売却で要件を満たせば、譲渡所得から最高3000万円を控除できる特例があります。大きな利益が出そうなら、税金の見込みも含めて手取りを試算し、頭金の厚みや一時資金に回せるかを確認します。
ただし、特例を使うと住宅ローン控除と併用できない期間がある点には注意が必要です。売却益が少ない場合は、税制メリットよりもローン控除を優先した方が結果的に得になることもあります。住み替えの年回りは税の影響が大きいので、確定申告の要否も含めて早めに整理しておくと安心です。
まとめ
小学校入学に合わせた4月の住み替えは、期限が固定されるぶんダブルローンのリスクが高まります。
売却のタイミング、引き渡し調整、価格の調整などを工夫をすることで二重払い期間を短くし、家計が耐えられる範囲に収めることが大切です。税制の特例も手取りに直結するので、スケジュールと一緒に確認し、家族の新生活を安心できるものにしましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

