CLラウンド16進出の陰の立役者は元戦闘機パイロット⁉ インテル撃破に貢献したボデ/グリムトのメンタルコーチが話題に
ボデ/グリムトはチャンピオンズリーグのラウンド16進出をかけてインテルと対戦し2戦合計5‐2で勝利をおさめた。ノルウェーのクラブは昨季のCL準優勝のインテルのみならず、マンチェスター・シティやアトレティコ・マドリードといった強豪にも勝利をおさめており、今季のCLにおいて最大のサプライズチームとして話題を呼んでいる。
ボデ/グリムトはノルウェーリーグでは過去5シーズンで4度の優勝を果たし、昨年のヨーロッパリーグではベスト4進出と大躍進を遂げているが、その物語は大きな挫折からはじまっていた。クラブ創立100周年となった2016年にリーグ2部降格となり、記念すべき年にどん底を味わっていたのだ。
昨年10月にサカリアッセン氏が『sky sports』の取材に応えた際、当時の状況を「チームにはトップディビジョンに残るだけのサッカースキルがあったにもかかわらず、なかなか達成できなかった」と語り、「彼らはプレッシャーに耐えられず、精神的に自分たちに何も備わっていないと考えてしまっていた」とメンタル面でチームが機能不全に陥っていたことを明かしている。
その中で加入したマンスヴェルク氏は自身がパイロット時代に経験したメンタルトレーニングと自身の哲学をクラブ首脳陣に説明し、当時アシスタントコーチだったクイェティル・クヌットセン監督と強い信頼関係が結ばれたという。
「(パイロットとして過去に受けてきた)訓練の効果は、判断力をさらに向上させるものだ。これにより、思考をイメージできるようになった。何を考えるべきか?動機は何か?これは本当に危険なのか?撃墜される可能性はあるのか?こうした多くのジレンマに備えられるようになったんだ」
そしてクラブに加入後、マンスヴェルク氏はチームと個人の両方でアプローチをかけて改善を目指す。インテル戦にも出場したウルリク・サルトネスはマンスヴェルク氏が加入した当初はまだ10代だった中で、サッカー選手として多くのストレスにさらされ「失敗に疲れた。たくさんの痛みに疲れた」と打ち明けて学業に専念するために引退しようとしていたという。若者にとって重すぎる負担に苦しんでいたサルトネスだが、それでもメンタルコーチとなったマンスヴェルク氏とともにセッションを経て困難を乗り越え、クラブの歴史的躍進に貢献するまでに成長を遂げた。
また、ボデ/グリムトの選手たちは失点後に集まり輪を組んでミスを共有している。この習慣についてマンスヴェルク氏は「飛行の安全に何かが起きたとき、すぐに立ち直って、自分たちのミスについて正直に話し合うことが本当に重要なんだ」と語った。
欧州最高峰の舞台で堂々の戦いぶりでボデ/グリムトは勝ち抜いてきた。決勝トーナメント1回戦では守田英正が所属するスポルティングCPと激突することになるが、負けたら終わりの戦いでチームとしてのタフネスは大きな武器となるだろう。
