相談所入会3か月で“年収1000万円超”男性3人が求婚…30代シングルマザーに学ぶ「再婚活」術 婚活のプロが解説
【前後編の後編/前編を読む】「女のくせに夜勤なんかして」「46歳だけど2人産めます」婚活のプロをあ然とさせた「今年も絶対に結婚できない」人たち
3組に1組が離婚するといわれ、婚姻全体の4組に1組が再婚といわれる昨今。だが「再婚率」が高いのは、女性は20〜30代前半まで。男性でも、30代に比べ40代までの再婚率はゆるやかに下がり、50代以降は厳しいものになっていく。男女ともに「幸せな再婚」を手にするにはどうしたらいいのか。そのヒントになりそうな例を、2009年から累計1,300組以上を成婚に導いた結婚相談所「マリーミー」代表の植草美幸氏が教えてくれた。
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植草氏が「忘れられない成婚例」と語ったのは以下のようなものだった。

A子さんは6歳の女の子を持つ30代のシングルマザーだった。子がいる女性は基本的に不利なもの。にもかかわらず、A子さんはわずか3か月で年収1,000万円以上の男性と成婚した。
「A子さんは最初に5〜6人とお見合いをしました。そして、年収1,000万円から2,000万円クラスの男性3人に『見初められた』んです。3人と同時に仮交際を進めて、2か月経った同時期に、3人全員からプロポーズを受けました。1週間以内に3人です」
植草氏の見てきた中でも相当のレアケースだ。彼女はなぜそんなことを成しえたのか。
A子さんのケース
A子さんは会社員として働きながら6歳の子どもを育て、中学受験も視野に入れるような努力家、そして戦略家だった。
男性とのデートの際には、ボディラインがわかるような服装で胸元を強調。髪を巻き、ネイルを整え、華やかなメイクで登場した。「絶対シングルマザーには見えない」と誰もが言うほど、生活感を微塵も感じさせない美しさだったという。
「そんなビジュアルをキープしつつ、トークは『子どものために今朝はこういう朝食を作りました』『運動会のお弁当を作るために、昨日は朝5時に起きました』など、家庭的な一面もしっかりアピール。このギャップがものすごく効果的だったのでしょう」
「女性」「妻」としての魅力も100点、子どもを愛する「母親」としても100点――そんな「頑張り屋」で「けなげ」な満点レディ、A子さんに男性らは「自分が支えたい」と夢中になっていったのだ。
その後、植草氏とのカウンセリングで「5年後」「10年後」の生活を具体的にイメージしたA子さんは、最もそれにふさわしい、将来性のある相手を冷静に選んだ。その本命の彼にプロポーズさせる決め手となったのは、A子さんの娘が書いた「パパへ」という手紙だった。
「彼女はよほどしっかり教え込んだのでしょう。『〜〜さん(男性の名前)がパパだったらいいのに』と書いてあったんです。その話を聞いて私もびっくりしましたが、男性はその手紙で完全に心をつかまれました」
A子さんの離婚の原因は、前夫からのひどいモラハラ行為だった。そのつらい経験から、「自分が同じような男性を選ばないように」植草氏のようなプロにお相手選びを頼むことにしたのだという。再婚者ならではの謙虚さと戦略性をもって見事に成功を収めたのだ。
経験者が持つ「強み」
A子さんのような戦略性はともかく、経験者には初婚者にはない強みがある、と植草氏。
「男女問わず過去に結婚生活を経験しているぶん、結婚に夢を見ることがありません。結婚生活がどれだけお金がかかるか、どれだけ我慢が必要かを知っていて、地に足がついている。お相手から見ても、この人は現実がわかっている、一緒に生活できる人だと安心できるんです」
実際、50代の初婚男性が30代子連れの女性と結婚したケースでは、男性は「結婚生活ってこんなにお金がかかるものなのか」と衝撃を受けていたという。50歳まで独身貴族だった男性には、子育てや家族の生活費についてのイメージが一切なかったのだ。
また婚歴がある女性は、仕事をしながら子育てをこなし、子どもを私立に入れるなど努力している人も多い。そうした姿勢を「尊敬する」と評価する男性は少なくない。
「“1人でよく頑張ったね。僕が協力するよ”と言ってくれる男性もいます。自分の身に置き換えたとき、一人でそんなことができるだろうかと考えて、その女性の人生経験や人間力の高さに惹かれるんです」
「ダメ夫」「ダメ妻」の見分け方
では、再婚活で失敗しないために、どんな相手を避けるべきか。植草氏は「前の結婚で嫌だったことを全部書き出すこと」を勧める。
「時間やお金にルーズ、浮気をされた、思いやりに欠ける――離婚の理由はいくつかあるはずです。それらをすべて書き出しておいて、同じ特徴が見えたらやめる。人間の性格や金銭感覚はまず変わりませんから、また同じような人と結婚・離婚することになります」
男性側で注意すべき「ダメ夫」の特徴は、古い結婚観にとらわれている人だ。記事前編で紹介した男性のように「女のくせに夜勤なんかして」と言うような男性は、現代の共働き社会に適応できていないうえ、モラハラの傾向がある。
女性側の「ダメ妻」としては、自己中心的な人、金遣いが荒い人、過度に飲酒する人、家庭的でない人などが挙げられる。また、だらしない体型も避けられるという。
「日本人男性は基本的にスリム体型の女性が好き。ぽっちゃりも度を越すと、『わがままそう』『物事にルーズそう』というイメージを持たれてしまいます」
男女ともに、もっとも重要なのは「一緒にいて穏やかな気持ちになれるか」という点だが、男性側にはさらに「一生この人とだけ」という覚悟があるもの……と付け足す。
「そういったお店に行かない、ほかの女性に目もくれない、もう生涯この人とだけ枕を交わす……この覚悟ができて初めて、男性は結婚を決めるもの。それができなさそうな相手とは結婚しません」
子連れ再婚の現実と工夫
子どもがいる場合、再婚にはさまざまな壁がある。成人していない子どもなら、転校できないなどの問題が生じる場合も。植草氏によれば、「小学校卒業後」や「成人後」などの区切りを待って入籍するカップルも増えているという。
「夫婦別姓がまだ認められていないので、子どもの名前が変わることを避けたいという親御さんは多い。事実婚の形で一緒に暮らして、子どもが大きくなってから入籍するケースも珍しくありません」
一方で、前述のように子連れであることが必ずしもマイナスではない時代にもなった。初婚の男性が子連れ女性と結婚するケースも増えており、その理由は「大事にされる」「尊敬される」という実感が大きいのだという。
「初婚女性限定で会っていた40代初婚の男性が、たまたま子連れの女性と会ってみたら、ものすごく自分が大事にされた、尊敬されたと感じたそうなんです。女性側としては、相手が初婚であることに引け目があるから、すごく謙虚に会える。その謙虚さが男性の心をつかむようです」
最近は年齢差のある結婚も増えている。23歳の男性が40歳の婚歴あり女性とお見合いしたケースもあるという。
「その女性は看護師で年収も800万から900万円ほどあり、見た目も30代にしか見えないような方でした。お相手男性は、同年代の女性だと会話がつまらなかったそうで、年上の女性と会ったら居心地がよくて、気づいたら交際していたそうです」
言葉遣いが丁寧で、所作も美しく包容力ある年上女性……若い男性はそうした自分とは違う世界の大人の女性に憧れるもの。
「『召し上がれ』などといった普段聞かない上品な言葉を使われて、ポーっとなってドキドキしたと言っていました。大切にされたい、という願望がある男性にとって、甘えさせてくれそうな上品な年上女性はとても魅力的なのでしょう」
相手を思いやる
40〜50代の男女を何人も成婚に導いてきた植草氏だが……。
「共通点は自分で稼いでいること、身綺麗にしていること。若くても身なりを意識しない30代よりも、努力して身綺麗にしている40代の方が、男女関係なく素敵に見えるんです」
男性も女性も、見た目に気を配り、相手への思いやりを持つことが重要だ。そして何より、現実を直視する勇気を持つこと。
「結婚はキラキラした夢物語ではなく、リアルな生活です。でも、だからこそ、お互いを尊重し合える相手を見つけられれば、本当の幸せな人生が待っています」
植草氏の言葉には、数多くのカップルを見てきたプロならではの重みがある。再婚者の婚活を成功させるカギは、過去の経験を活かし、現実的な視点を持ちながらも、相手への誠実さを忘れないことなのだ。
取材・文/木原みぎわ
植草美幸(うえくさ・みゆき)
結婚相談所「マリーミー」代表、恋愛・婚活アドバイザー。1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピーを創業し、2009年に結婚相談所「マリーミー」を立ち上げる。真摯かつ具体的なアドバイスで、多数の男女を成婚に導いている。セミナーの開催、テレビやラジオにも多数出演。著書に『結局、女は「あざとい」が勝ち! 仕事もお金も恋愛も結婚も、すべてを勝ち取る最強ルール50』『ワガママな女におなりなさい 「婚活の壁」に効く秘密のアドバイス』『結婚の技術』など多数。
デイリー新潮編集部
