「納得できたらやるんですけど」「これ、意味あるんですか?」ベンチャーで伸び悩む人材が自然とクセにしている思考と行動とは

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「この仕事にはどんな意味が?」「自分でも納得できたら取り組みたいのですが…」つい口にしてしまいそうな言葉だが、ベンチャー・スタートアップ転職支援のプロである、高野秀敏氏によると、その思考ではせっかくの自分の成長機会を損失してしまうという。

【画像】ベンチャー・スタートアップへ転職支援のプロ、高野秀敏氏

書籍『ベンチャーの作法』より一部を抜粋・再構成し、与えられた仕事を素直にまっとうする重要性について解説する。

「納得感」なんて求めてはいけない

「納得できたらやるんですけど……」

ベンチャーで伸び悩んでいる人の相談に乗っていると、よく出てくる言葉です。

仕事を振ってきた上司に対して、ときには経営者に対して。

「仕事の狙いがわからないです」

「なぜ、そうしなくてはいけないのですか?」

このように反論したり問い詰めたりする人もいます。そんな部下に対して、上司や経営者はこう思います。

「嫌なら辞めればいいのに」

冷たいと感じるでしょうか。

ですが会社は「プロ」の集まりです。報酬(給料)をもらっているのであれば、その相手が望む結果を出さなくてはいけません。

あなたはお客様や取引先ではないのですから、上司や経営者にはあなたを納得させる義務はありません。

あなたが嫌がるなら、他の人に頼むまでです。

ただし、あなたの評価は下がりますし、ときには仕事への適性がないと判断されて配置換えになることもあるでしょう。

それが嫌なら、職業の選択は自由なのですから、自分が納得できる戦略や戦術をとっている会社に行けばいいのです。

その決断を、上司も経営者も引き留めはしないでしょう。

「素直さ」だけは手放してはいけない

不思議なもので、周囲から「頑固だな」と思われている人ほど自分に対しては「素直だ」という自己評価をしがちです。

メタ認知が弱いというか、自身を客観的に見るのが苦手だからかもしれません。

社会は他者評価でできています。他者から「素直じゃない」と感じられたら仕事は振られませんし、アドバイスももらえません。

つねに新しい仕事が生まれるベンチャーでは、「誰に仕事を振るか」という判断が日々おこなわれています。

そんなとき、素直さがない人に積極的に依頼したいと考える人はいません。

教えてくれる人のありがたさ

素直さが大事と書きましたが、かつての私は頑固でした。

今も直っていないかもしれませんが、ある人が諭してくれたことで変われました。

それはインテリジェンス時代の、当時の上司です。

その上司は、私に独立志向があることに気づいていました。はっきりと伝えたわけではないですが、私の言動から気づいていたのでしょう。

そして、私にこんなアドバイスをくれました。

「高野、独立して、藤田のように(その人は藤田さんの先輩でした)なりたいとか、宇野さんみたいになりたいなら、今のうちに吸収できるものはなんでも吸収しておけよ。独立したら上司はいなくなるぞ。誰も無料でアドバイスしてくれることなんてなくなるんだからな」

こう言われて初めて、ちょっとムキになっていた自分に気づけました。

あなたは機会損失をしていないでしょうか。

仕事を振られなくなると、成長機会も失い、結果を出すことも難しくなります。

そのままだと、かつての私のようになってしまうかもしれません。

「無茶を言われなくなった」という危険信号

「最近、上司もあんまり無茶を言わなくなってきたな」

「怒られることが減ってきたな」

そう感じていたら、焦ったほうがいいでしょう。

それは相手が、あなたのことを「言っても聞かないやつ」と諦めただけです。

私は転職希望者にアドバイスすることを職業にしていますが、ときに「これ以上この人に言ってもわかってもらえないな」と諦めてしまうことがあります。

それ以上強くアドバイスしても、恨まれて、あんなことを言われたと陰口を叩かれるだけだからです。

仕事を振ってくれたり、アドバイスをしてくれたり。誰かがかまってくれるのは喜ぶべきことなのです。

その人は、あなたに任せたい、あなたならうまくやれるはずと、期待してくれています。ですから振られた仕事にはできるだけ取り組みましょう。

「納得感」なんて、いりません。それが組織で働くということだから、やるのです。

なにも思考停止的に働けというわけではありません。やってみて「もっとこうしたらいいかも」と思ったことは報告しましょう。

あくまで「やるかどうか」を判断する権利は、あなたにはないということです。

「とりあえず全部やれ」

結果を出すには、これにつきます。

写真/shutterstock

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