(右より)浮世英寿/仮面ライダーギーツ役の簡秀吉さん、吾妻道長/仮面ライダーバッファ役の杢代和人さん 撮影/大山雅夫

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昨年8月、好評のうちに終了した『仮面ライダーギーツ』のアフターストーリーが描かれるVシネクスト『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』が、現在上映中だ。
作品のキーパーソンである浮世英寿/仮面ライダーギーツ役の簡秀吉さん、吾妻道長/仮面ライダーバッファ役の杢代和人さんの対談をお届け。今作で初登場したギーツ、バッファの新フォームの印象、お互いの印象的なシーン、そして英寿と道長の関係性について語っていただいた。

>>>ギーツ最後の物語『ジャマト・アウェイキング』場面カット&簡秀吉×杢代和人撮りおろしカットを見る(写真21点)

※本インタビューはネタバレを含みます。作品未見の方はご注意ください。

●羨ましい? ドゥームズギーツのカッコよさ

――今作では現在と未来で二人のエースが登場しましたが、演じ分けで意識したことは何ですか?

簡 未来のエースは1000年分の余裕みたいなものを出したくて、現在の英寿とは立ち振る舞いや声の質を全部変えようと思いました。普段の生活でも歩き方とか意識して、徹底して役作りしていったんです。
あと、今作の中だといわゆる現在の英寿たちと敵対する役なんですが、未来のエースが言っていることは間違っている部分もありますが、彼なりの正義でもあるんですよね。だから「悪い役」だと思われないようにしたいな、と考えながら演じていました。

――道長は今作の仮面ライダーたちの中でも、物語の核に関わる重要な役割を担っていました。

杢代 そうですね。今回では作品のキーになる、(正垣)湊都くんが演じる春樹との関係性は大切にしていました。今までの道長の中は敵意や目的を果たすための原動力ばかりで。でも、春樹に寄り添う時には、道長が持つ優しさや愛を伝えられたら、と意識して演じていました。

――TV本編を経た道長だからこその雰囲気が感じられましたし、道長と子どものツーショットも珍しく、新しい一面が見られた気がしました。

杢代 ありがとうございます! 道長はぶっきらぼうで言葉遣いも乱暴なんですが、子どもといる時は少し気をつけているんです。道長と春樹の絡みは新鮮でしたし、面白かったです。

――今作では仮面ライダードゥームズギーツ、仮面ライダーバッファプロージョンレイジと、ギーツとバッファの新フォームが登場しました。

簡 メチャクチャカッコいいですよね、ドゥームズギーツ! アクションも坂本(浩一)監督ということもあって迫力満点だし、ダムの戦闘シーンはCGっぽく見えるところも、実は現場でクレーンで吊って撮っていたりして。映画館の大画面で観たらとてつもない迫力なんだろうなと、アフレコしながら感じていました。

杢代 新フォームがどんな姿なのかと思ったら、左手の爪がチェーンソーになっていて。バッファと言えば、爪とチェーンソーが印象的だと思うんですけど、その二つを融合させて、見たことがない武器になっていて男心がくすぐられたというか、すごく興奮しました。戦い方もチェーンソーで壁を駆け上ったり、必殺技でドリルみたいに回転したりしていて驚きましたし。

――簡さんから見たバッファ、杢代さんから見たギーツの新フォームの印象はいかがですか?

簡 僕が一番好きなのは角ですね。角の色がシルバーからジャマ神になった時はゴールドに変わったんですが、今回の新フォームではマットブラックに変わっていて、現場で直接見た時、とてもカッコよくて印象に残っています。あとは紫のマント。存在感があって、いつものバッファよりも大きく見えました。

杢代 バッファが一番カッコいいのは前提として……。

簡 (笑)

杢代 ドゥームズギーツは、ギーツのライダーの中でも最高レベルのカッコよさだと感じました。個人的には配色が神がかっていると思うんです。金色って使い方次第では、安っぽく見えることもあるじゃないですか。でも、ドゥームズギーツは金だけでなく黒と白も上手な使い方をしていて、差し色として目に赤を入れているのが、本当に絶妙だなと。正直、簡が羨ましいと思いました。

簡 謝謝。

杢代 (笑)

(C)2024 石森プロ・ADK EM・バンダイ・東映ビデオ・東映
(C)2022 石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映

――撮影現場での思い出を教えてください。

簡 撮影していたのが、夏のメチャクチャ熱い時期だったんです。一番暑い思いをしているアクション部の方々が、猛暑の中でアクションする姿を見て、流石プロフェッショナルだなと思いましたし、「僕も頑張らないと」という気持ちになりました。

――しかも、黒や黒っぽい色の仮面ライダーが多いですしね。余計に日差しがきついというか。

簡 そうなんです。

杢代 とんでもないですよね。僕は素面でのアクションシーンが思い出深いです。

簡 今回は坂本(浩一)監督だから素面でのアクションが多いし、どれも見応えがあるんですよね。

杢代 坂本さんには、アクションを経験したことがない序盤から優しく見ていただいていたんです。なので今回は、これまで坂本さんから自分が学んできたことを見せたい気持ちもあったので、いいアクションができた気がします。
それからバッファ、タイクーン、ナーゴの3人が、同時にライダーキックするシーンがメチャクチャカッコいい! しかも、ライダーキックした後の着地シーンが、今回は特別で素面になっていて。ライダーキック後の爆破を素面で受けるという、貴重な経験ができたのが楽しかったし、とても嬉しかったです。

簡 あのシーンの爆破は一瞬、CGなのかなと思ったんですよ。実際に爆破したって聞いてビックリしたし、誰もぴくりともしないから、肝が据わっているなって。

杢代 どこ目線の感想?(笑)

簡 いや、僕はあんな間近での爆破シーンなかったし、遠くで聞いていても怖いなと思っちゃうから。本当にすごいなって思った。熱風もくるし。

杢代 そうだね。でも、一回きりだと言われていたから、熱さや音よりも失敗できないプレッシャーのほうが強かった。

簡 いやぁ、プロだわ……。

杢代 ありがとう。

●つかず離れずな英寿と道長のライバル関係

――簡さんは道長、杢代さんは英寿の印象的なシーンを聞かせてください。

簡 春樹に「俺が面倒見てやるから」と話しているところは、TV本編からの成長を感じました。道長、すごくカッコいい男になったなって。

――英寿的にも、安心して道長に世界を任せられたところがあったんじゃないかなと。

簡 いやぁ、まだまだ戦闘力が……。

杢代 言うな、強化フォームになってるんだから(笑)。「やっと足りてきましたね」くらい言って。

簡 (笑)。やっとナーゴのファンタジーフォームや、タイクーンのブジンソードと同等に追いついてきたというか。

杢代 上からだなぁ〜。

簡 神なので。

杢代 別に役が神でも、君が神なわけじゃないからね!

簡 (笑)。でも、英寿は任せるとかあまり考えていないと思うんですが、自分が縛られている中で変身するためのバックルを手に入れたから、「ようやく目覚めてくれたな」って気持ちは強かったのかなと。

杢代 僕が英寿の印象的なシーンで挙げようとしたのが、ちょうどその辺りで。道長がベロバに刺された後、英寿が「お前は仮面ライダーだ。お前の願い、貫いてみせろ」と言うんですよね。
道長と英寿は1話からずっとライバルとして描かれていて、そういう関係性の中、道長が新しい力を手に入れる時に、英寿が言葉をかけてくれるのが僕としてはとてもアツいなって。きっとファンの皆さんから見ても、二人の関係の良さが感じられるポイントが、今回の作品にはいくつもあるんじゃないかと思います。

――今作で『仮面ライダーギーツ』の物語は一区切りとなるわけですが、英寿と道長が迎えた結末に、どんな印象を抱きましたか?

簡 英寿と道長はライバルからはじまって、共闘しつつもお互いに仲良く話すわけではない、いい関係で終われたのは良かったなと思います。

杢代 ファンの皆さんが、これからの姿を想像しやすい形で終わった気がします。変に仲良く終わったらライバルっぽさが消えちゃうし、また共闘してほしいなと思わせる関係性のままで、とても良かったなと。最初から最後までいいライバルだったなと感じさせる、いい終わり方だと思いました。

簡 仮面ライダー2号みたいな立ち位置だもん、もう。

杢代 特に今回はね。

――最後に二度、三度観る上で注目してほしいポイントを挙げていただけますか。

簡 アクションシーンは初見だと動きが速すぎて、じっくり見られないところもあると思うんです。なので何度も観返して味わってほしいですね。そして、英寿と1000年後から来た白い髪のエースの対話も、ぜひ耳を澄ませて聴いてもらえたらと思います。

杢代 僕は何気ない会話シーンに注目してほしいです。今回が最後の作品ということで、どこか惜しむような気持ちもあって。観返す時は感情をぶつけ合う、印象に残りやすいシーンだけじゃなく、冒頭のホラーチックな場面やコメディっぽい場面といった、何気ないシーンも楽しんでもらいたいです。
今作は ”愛” や ”信じること” がテーマになっているので、何回か観るうちに「彼の言っていることはこういうことなのか」と、理解を深めていただければ嬉しいです。

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