「やりたいスイングは一回もできなかった」石川遼は“いい感覚”を失い82位と出遅れ
前週の「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP」では4日間60台を並べて、最終日には「これで固めていこう」とショットで“いい感覚”をつかんでいた石川遼。ところが、今大会の初日はそのショットに苦しみ、4バーディ・5ボギー・1ダブルボギーの「75」で、82位タイと大きく出遅れてしまった。
ぐったりと憔悴(しょうすい)しきった表情で取材エリアに現れると、「終わらないかと思いました。長かったです。なるべくショットを打ちたくないくらい悪かったです」と苦笑いを浮かべる。
フェアウェイに飛んでいるように見えているティショットも、「朝の練習場から全然思った通りにスイングができなくて、右に抜けたり、フェアウェイにいっていても、すごいドローというよりストレート系の球だったり」と思い通りにコントロールできていなかった。「ショットの内容のまんまのスコアという感じ」と肩を落とす。
「順調には来ていました。やりたいスイングができていて、ピースがそろいだしたのが先週の感じ。体の状態もすごく良くて、アイアンも夏よりきょうのほうが飛んでいる。だけど、自分でつかんだと思ってしまったのが良くなくて、やりたいスイングは一回もできなかったです」
2年半にも及ぶスイング改造のゴールが見えていただけに、“いい感覚”を失ってしまったショックは大きい。石川が目指すスイングの終着点は大きく遠のいた。「ヘッドの軌道だけ考えれば応急処置的に(弾道を)直せるんですけど、その場しのぎになってしまう」と、理想のスイングを追い求める姿勢を崩すことはない。
プロデビューの蝉川泰果(せみかわ・たいが)とのラウンドに、何度も笑顔を見せるシーンもあったが、「ハキハキしていて性格的にさわやかないい子なので、楽しかったですけど、お互いにスコアが良くなかったのでうーんという感じ。スコアが良かったら2倍も3倍も楽しいんだろうなって」という。今季2勝と快進撃を続けてきた蝉川もまた初日は2オーバー・70位タイと出遅れた。
予選落ちが気になる位置でのあすに向けては、「まず練習したい。きょうよりは良くできる自信はある。一回自分ができたからといって飛び越えようとしないで、ゆっくり一歩ずつ改善することを始めていきたい」と、特効薬は求めずに地道な取り組みを続けていくようだ。08年の高校2年生のときにプロ初優勝を飾った相性のいい大会だけに、週末に残って4日間プレーを見せたいところだ。(文・下村耕平)
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