バーディ量産で逆転Vを狙う鈴木隆太(撮影:ALBA)

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<アジアパシフィックアマチュア選手権 3日目◇29日◇アマタスプリングカントリークラブ(タイ)◇7502ヤード・パー72>
来年の「マスターズ」と「全英オープン」の出場権をかけたアジア太平洋ナンバー1決定戦。日体大2年の鈴木隆太が首位と3打差の4位タイと好位置で最終日を迎える。「優勝しか意味がないと思うので、伸ばすだけです」と逆転優勝を見据える。今大会に送り出してくれた日体大の江原清浩監督への感謝の気持ちを持って臨む。
ゴルファーなら誰もが憧れるマスターズ。鈴木にとっても「夢の舞台」である。2009年に始まった今大会では、松山英樹、金谷拓実、中島啓太の3人が過去に優勝を飾ってマスターズの招待状を手にしている。鈴木がこの大会を意識し始めたのは昨年のこと。「(世界アマチュア)ランキングがけっこう上の方だったので出たいな」と思い始めた。
しかし、今年に入って主要大会で結果を残せていない。「上を目指しすぎて攻めばっかりに徹しちゃって。自分を見失っていました。目の前の一打に集中できていない感じで…」。世界アマランキングは自己最高の282位から、現在は489位にまで落ちた。
世界アマランキング上位者が今大会の出場資格。鈴木は今年出場できるとは思っていなかった。しかし、今週、日本では大学の団体戦日本一を決める「常陸宮杯 第1回全日本大学ゴルフ選手権」が行われた。95年ぶりにアマチュアで「日本オープン」を制した蝉川泰果(せみかわ・たいが、東北福祉大4年)や同3位に入った杉浦悠太(日大3年)ら、世界アマランキング上位者の多くが大学日本一決定戦を選んだ。
辞退者が増えたことで鈴木にも出場権が下りてきた。「(江原)監督のところに連絡があって、最初はびっくりしました。監督は『いい経験になるから行ってこい』って言ってくれたんです。ほんとうにありがたかったです」。日体大も全日本ゴルフ選手権に参加。鈴木もレギュラー選手だったが、江原監督が気持ちよく送り出してくれた。
江原監督の判断によってチャンスをつかんだ。日本勢出場7人のうち、世界アマチュアランキングは最下位。「(優勝の)可能性は誰にでもある。ベストを尽くせば結果にもつながると思う」と出場前から優勝の二文字を見据えていた。
今年、不調の要因となった攻めばかりに徹するゴルフは改善。今週も「たくさんバーディを取る」と攻めの気持ちは忘れないが、「ボギーは最小限に抑える」という言葉を必ずつける。目の前の一打に集中して、ここまでゲームを作ってきた。夢の舞台まで残り18ホール。いい経験では終わらせない。最高のお土産を日本に持って帰る。(文・小高拓)
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