(写真:アフロ)

写真拡大

現在世界中で大ブームを巻き起こしているNetflixの韓国ドラマ『イカゲーム』。巨額の借金を背負った参加者が一獲千金を目指し、デスゲームに挑戦する物語だ。

韓国ドラマで初めて米国Netflixのランキング1位に。世界で約1億4,200万ものアカウントで視聴され、Netflix史上最多の視聴率を記録しました」(韓国紙記者)

同作で世界中から熱視線を浴びているのが、主演のイ・ジョンジェ(48)。’99年、韓国で最も権威のある青龍映画賞で男優主演賞を史上最年少で受賞した実力派だ。ジョンジェが今作で演じたのは事業に失敗し、妻とも離婚、転落人生を歩む破滅的なギフン。ジョンジェ本人とは異なるキャラクターに映るが、実は共通点が。ジョンジェも、ギフンさながらの“転落人生”を歩んできたのだ。

「ジョンジェさんは祖父母が医師で、実母がいくつもの醸造所を経営する裕福な家庭に生まれました。小〜高校生までは政財界の重鎮の子息が通う名門校に進みました」(前出・韓国紙記者)

しかし、幸福な日々は長くは続かなかったという。

「祖父が国会議員選挙に挑むも何度も落選。名家の信頼を失い、経済事情は逼迫。実家が仮差押さえの事態にまで発展したといいます。そのため一家は、トイレが屋外にある、一間しかない家に転居。家族が互いに離れて暮らす“一家離散”の時期もあったそうです。

高校時代は授業料未納で、クラスメートの目の前で先生から殴られることもあったといいます。ご本人は『裕福なころの記憶は全然ないよ……』と話していました」(前出・韓国紙記者)

■所属していた事務所の借金を肩代わり

そこへ転機が。高校の美術教師が彼の美術的才能を評価したのだ。

「その先生は大学に進学できるよう無料で塾へ通わせてくれたそうです。第一志望だった美大には落ちたものの、人気スターを多数輩出する東国大学演劇学部に合格。学費を稼ぐため狎鴎亭のカフェで働いていたところ、業界関係者の目に留まり、急きょモデルに抜擢されたんです」(前出・韓国紙記者)

ひょんなことから芸能界に飛び込んだジョンジェ。’93年にロッテ「クランキー」CMで人気に火が付き俳優デビュー。ドラマ『砂時計』(’95年)で一気にブレークした。しかし、またもや金銭的な困難が降りかかった――。

「当時所属していた事務所が不渡りを出し、借金を肩代わりすることに。一時は交通費がなくて外出できなかったといいます。苦境に陥った彼を救ったのが映画『シルミド』で知られるカン・ウソク監督。ジョンジェさんが出演予定の映画3作品のギャラを前払いし、彼はピンチを乗り切れたのです」(韓国映画関係者)

公私ともに、“光と影”を見てきたジョンジェ。韓国の賞レースを総なめにし、『イカゲーム』も大ヒット。名実ともに“超一流俳優”の仲間入りを果たした。

「トップスターとなった彼の出演料は現在、映画1本当たり8億〜10億ウォン(7,800万〜9,700万円)といわれています。今回の『イカゲーム』全9話の出演料は20億ウォン(1億9,400万円)といわれています。また、これまでの累計広告出演料は約200億ウォン(19億4,000万円)はくだらないといいます」(前出・韓国紙記者)

極貧学生から大スターへ。その波乱に満ちた半生に、いまだ伴侶はいないが、恋人の存在は韓国では周知の事実だという。

「お相手は財閥の食品大手『大象』グループの常務、イム・セリョンさん(44)です。10代から美貌と気さくな性格が評判で、21歳でサムソングループの御曹司と結婚。1男1女を授かりました」(前出・韓国紙記者)

しかし、結婚生活は破綻した。

「’09年に離婚訴訟となり、11年にわたる結婚生活にピリオド。しかし『大象』グループのCMにジョンジェさんが起用されると急接近。離婚後1年で熱愛が報じられました」(前出・韓国紙記者)

交際報道は3度あり、そのたび否定していた2人。しかし’15年、公に交際を認めることに。

「いまや2人は周囲の目を気にせずデートするように。2人は車で5〜6分の距離に住んでいます」(韓国テレビ局関係者)

■親友チョン・ウソンと32億円ビルを共同購入

実際、彼の愛車・ポルシェでドライブデートする姿が頻繁に目撃されているという。交際宣言からはや6年。さらにイ・ジョンジェは来年50歳となる。しかし、国民的俳優と財閥令嬢によるゴールインは未定だという。

「彼はイム・セリョンさんが一般人であること、そして母親であることを気にかけています。『芸能人の自分と違い、彼女とその家族が傷つけられることは防いであげたい』と話していましたね。2人は恋人関係を維持しつつ、それぞれの人生を歩んでいるのです」(前出・韓国映画関係者)

そんなジョンジェには、“不動産王”という一面もある。そこには’99年の映画『太陽はない』で共演した俳優仲間で親友のチョン・ウソン(48)が関係している。

「20年来の友情を育んできた2人は、’20年5月に清潭洞のビルを共同名義で購入しました。その価格が、330億ウォン(約32億3,000万円)。2人は約107億ウォン(約10億4,000万円)の現金を投資。残りは融資を受けています。

彼の自宅は’13年に40億ウォン(3億8,800万円)で購入した15階建てマンションの一室です。メゾネットタイプで、漢江と炭川の景色が一望できる開放的な眺望が魅力の超一流物件。現在は50億ウォン(4億8,500万円)まで値上がりしています。

ジョンジェさんはウソンさんとともに、不動産投資実績と社会的名誉から上位0.01%にしか認められないブラックカード保有者でもあります」(韓国不動産関係者)

貧しい子供時代からドル箱俳優、そして不動産王に。逆転人生を生きぬく彼こそ『イカゲーム』の主人公にふさわしいのだ――。