より深くマンホール蓋の世界を知っていただきたいと思いますので、用語の解説をおこなってみます

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さて今回は、より深くマンホール蓋の世界を知っていただきたいと思いますので、用語の解説をおこなってみます。

マンホール蓋の正しい定義とは


まずマンホールという言葉から定義していきましょう。マンホールは、マン(人間の男性)が入るホールという意味です。最近は女性も入ることがあるだろうとのことで、他の呼び方をつけようという動きもあります。私の記事では、この世界を知っていただきたいということもあり一般的な名称であるマンホールに統一させていただいております。

このマンホールという筒状の部分は当然地面の中にありますので、普段私たちは見ることができません。そう私たちが普段よく見ているのは、地面の部分にある金属の部分です。正しくはマンホールの蓋というべきなのです。

ではこのような蓋はなんというのでしょうか?
比較する対象がないので、ちょっとわかりづらいですが、10cm前後だったと記憶しています。


旧佐敷町のハンドホール蓋(2008年8月撮影)

さすがにこの蓋の中には人間ははいりませんよね。そうこれはハンドホールというのです。

上下水道関係の蓋に書かれている言葉の意味


さて次におさえておきたい用語は、マンホールの蓋に書かれている文字です。
うすい:これは分流式下水道で雨水を流す管を管理するための蓋です。

新座市のマンホール蓋 雨水(2008年06月)


おすい:これは分流式下水道で汚水を流す管を管理するための蓋です。

新座市のマンホール蓋 汚水(2008年06月撮影)


上二枚の新座市のマンホール蓋 雨水と汚水をよーく見て下さい。
何か違いますね。。。そう汚水の方の蓋には、臭い対策で穴が開いていないんです。

合流:これは、雨水と汚水をまとめて流す合流式下水道で用いられる蓋になります。

東京23区の汚泥室の蓋(2009年8月撮影)


仕切弁:管の整備をおこなうときに、整備をおこなう管の前後の流れを止めてメンテナンスをおこないます。そのための仕切をおこなう弁を仕切り弁といいます。

相模原市の仕切り弁の蓋(2009年8月撮影)


空気弁:管の中にたまった空気を抜くための弁です。空気がたまると気圧の関係で水がうまく流れなくなりますので、調整します。

札幌市の空気弁室の蓋(2007年11月撮影)


さて最後は、蓋に書かれているわけではないのですが、たまに見る二重蓋をご紹介します。
二重蓋:親子蓋ともいいます。これはマンホールポンプなどの大型の機材が格納されています。普段は必要ないため、中の小さな蓋(といっても通常のサイズが多い)を利用し、必要なときだけ外側の蓋をあけるのです。

二宮町の二重蓋(2010年8月撮影)


そのほかの蓋


上下水関係の蓋以外にも、街にはいろんな蓋があふれています。
よく見かける物としては、消火栓の蓋、電気関係の蓋、電話関係の蓋、ガス関係の蓋、警察関係の蓋などがあります。正しくは人間がはいるという意味でのマンホール蓋とはいえない物もありますが、私の記事ではまとめてマンホール蓋と記載させていただきます。

と今回は、ちょっとだけ学会っぽく内容をまとめてみましたが、何気なく見ている蓋にもこんなに種類がありますので、ぜひ散歩の途中で探してみて下さいね。




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