米NVIDIAは5月20日(現地時間)、同社2027年度第1四半期(2026年2月〜4月)決算を発表した。AIインフラの構築が加速するなか、売上高・利益ともに市場予想を大きく上回った。今回の決算から、新たな事業セグメント構成が採用されている。



2~4月期の売上高は、過去最高となる816億1500万ドル(前年同期比85%増)。GAAPベースの純利益は同211%増の583億2100万ドル 、希薄化後1株当たり利益(EPS)は2.39ドルだった 。非GAAPベースの純利益は同139%増の455億4800万ドル 、調整後1株あたり利益は1.87ドル。市場予想平均(売上高788億6000万ドル、非GAAPの1株利益1.76ドル)をいずれも上回った。

前年同期は、米政府による中国向け輸出規制強化に伴う45億ドルの関連費用計上などが利益を圧迫し、2年にわたり継続していた四半期ベースの過去最高益更新が途絶えるなど、不確実性が業績に影を落とした。中国向けAIチップ輸出規制は依然として続いているものの、当四半期はBlackwell世代の本格的な立ち上がりと、ハイパースケーラーを中心とするAIデータセンター需要の拡大が収益を力強く牽引し、AI関連需要の底堅さを改めて示す結果となった。

売上高の内訳は以下の通り。

データセンター:752億4600万ドル(前年同期比92%増)

ハイパースケール:378億6900万ドル(前年同期比115%増)

AIクラウド、産業およびエンタープライズ:373億7700万ドル(前年同期比74%増)

エッジコンピューティング:63億6900万ドル(前年同期比29%増)

NVIDIAは「現在および将来の成長要因をより的確に反映するため」として、事業を「データセンター」と「エッジコンピューティング」の2つの市場プラットフォームに再編。さらにデータセンターを「ハイパースケール」と「AIクラウド、産業およびエンタープライズ(ACIE)」の2つのサブ市場に分けて報告する。エッジコンピューティングには、PC、ゲームコンソール、ワークステーション、AI-RAN基地局、ロボティクス、オートモーティブなど、エージェント型AIやフィジカルAIに関わる処理デバイスが含まれる。データセンターだけでなく、今後はエッジ側にもAI処理の広がりが生まれることを示す構成に改めた形だ。

2027年度第2四半期(2026年5月〜7月)の見通しは、売上高910億ドル(±2%)、粗利益率はGAAPベースで74.9%、非GAAPベースで75.0%(いずれも±50bps)と、市場予想を上回る強気のガイダンスとなった。

ただし、中国向け事業は引き続き不確実要因となっている。第2四半期の見通しには、中国向けデータセンターの売上は織り込まれていない。AI需要そのものは強いが、米中の輸出規制をめぐる影響は今後の業績を見極める上で重要な焦点となる。