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V12の最終仕様が明らかに

「待てば海路の日和あり」ということわざがあるが、最高出力900psを発生するデ・トマソのV12エンジンは、まさにその言葉通りと言えそうだ。

【画像】規制に縛られないサーキット専用ハイパーカー【デ・トマソP900を詳しく見る】 全7枚

デ・トマソの新型ハイパーカー『P900』は2022年に発表され、当初は2024年の市場投入が予定されていた。先日、このP900に搭載される特注の7.0L V12エンジンの最終仕様がようやく明らかにされた。


デ・トマソP900    デ・トマソ

このV12エンジンは、デ・トマソとイタリアのパワートレイン専門メーカーであるイタルテクニカとの共同開発によるものだ。イタルテクニカは、市販車やモータースポーツ向けに極限のスペックを持つエンジンの設計・製造に特化した企業である。

同エンジンはサーキット専用に開発されており、ターボチャージャーやハイブリッド機構は採用されていない。

最終仕様は細部に至るまで一切の妥協を許さない、まさに圧巻の仕上がりである。まず、その性能について。2022年には最高回転数1万2300rpmとの話があったが、現在のレッドラインは1万200rpmとなり、最高出力は9500rpmで発生する。計画通りの出力を達成している点では、この差はほとんど問題にならないだろう。

軽量化とサウンドを追求

シリンダーバンクは、従来の60度ではなく65度に設定されており、これは後期のフェラーリV12やゴードン・マレーT50などと同様だ。加速、減速、コーナリング時の負荷下でもエンジン全体に確実にオイルを供給するため、8段階のドライサンプ潤滑システムを採用している。

4つのカムを備え、各シリンダーヘッドのバルブはダブルオーバーヘッドカムシャフトによって作動する。そしてベルトやチェーンではなく、「フルギア駆動カスケード」を採用した点が特徴的だ。これはカムシャフトからの駆動を4つのカムそれぞれに伝えるギアトレインであり、最高回転域でも極めて正確なバルブタイミングを実現する。


デ・トマソとイタルテクニカは共同開発したV12エンジン

主要構造はアルミニウム製で、部品にはチタンやカーボンファイバーが広く使用されている。具体的には、軽量化と剛性を追求してアルミニウム合金の塊(ビレット)から削り出したクランクケースや、カーボンファイバー製吸気システムの支持部品などだ。

吸気システムは、最適な吸気効率を実現すると同時に、迫力あるサウンドを生み出すよう設計されている。主要な内部コンポーネントには比較的オーソドックスなアプローチが採用されており、鍛造コネクティングロッドと軽量ピストンが往復運動の効率化に寄与しているほか、高速で開閉する際の慣性を低減するためにチタン製バルブが使用されている。

圧縮比は出力と効率を最大化するため「高い」設定となっているが、現段階では具体的な数値は明らかにされていない。

デ・トマソはP900のさらなる仕様詳細について、今年中に発表すると述べているが、おそらく最も待ち望まれているのはV12のサウンドだろう。公開が楽しみである。