Y2Kなカメラ「Holo Digital Camera」を個人輸入して、中国を撮ってきた
見た目も写りもY2K、値段は23K(涙)。
あっしは生まれも育ちもY2K。2000年をまたごうとするあの時代のバイブスが、身体と脳と感性に染み付いちゃっているもんで、あの頃の“匂い”がするアイテムにはめっぽう目がないんです。
そんな私ですから、以前ギズモードの記事で紹介したスケルトンなカメラ「Holo Digital camera V2」には一発でやられてしまいました。無論、即ポチりですよ。
というわけで、はるばるアメリカから海を渡って私の手元にやってきたコイツで、ちょうど出張で赴いた中国の景色をおさめて来ました。
欲しすぎてアメリカから個人輸入しちゃった
Holo Digital camera V2を販売しているMANUALはアメリカ・ニューヨークのカメラメーカー。この製品のほかには使い捨てフィルムカメラも販売しているよう。
日本国内の正規販売は、私が注文した時点ではなさそうだったので、入手するには個人輸入一択。というわけでポチってみたところ、本体価格95ドル(約1万5000円)に加えて、送料が50ドル(約7800円)に…。
2万3000円って。価格、1.5倍じゃん。
結構、苦しい買い物だったのですが、Y2K欲に抗えず、注文。到着には1カ月くらいかかりました。
なお、到着して数日経ったタイミングで知ったのですが、日本でも一部アパレル系店舗で販売開始したそうです。お値段は1万8700円也。南無三!
抗えないスケルトンカラーの魅力
さて、写りの前にモノ自体のお話をしておくと、まずなんといってもボディのスケルトンカラーは最高です。
私は新モデルV2で新たに追加されたというカラー、レッドを選んだのですが、かなり強めの赤でカッコよし。もっとスケルトン感を重視したい人は、普通にクリアかピンクなどの薄めの色を選んだほうが満足できそうな印象です。
見た目のとおり、バッテリーは完全にボディ内部に入っているので自力で分解しない限り、取り出すことはできません。ダメになったらおしまい、という使い捨てのマインドで付き合うのが正解。
UI関連については、まさかの日本語対応。若干、怪しいところもありますが、基本的な操作をする分には問題ないかと。
また説明書に書かれている内容と仕様が違う部分があったりするのも、マイナー海外製品ならではのご愛嬌。
個人的なマイナス点としては、撮影した写真をプレビューするときに、レスポンスが若干モタつくこと。これは正直、ストレスを感じます。
また、バッテリーも持ちが悪いわけではないのですが、1日通して撮り続けていると後半、若干心許ないかな、と。
写りは…レトロデジタルの逆襲
それではいよいよ、写りを見ていきましょう。
基本的に画像は編集なし、撮って出しでお見せします。センサーは5MPとのことですが、解像度設定は今回50MPで撮影、記録形式はjpgのみです。
到着した中国・深圳空港の風景をバスの窓から。
モヤっと、ゴワッとした色味がノスタルジックですね。このカメラはハイが飛びやすい写り方をするので、露出補正を1段階下げて撮影しています。
意外とディティールも、小さい画面で見る分には十分なくらい出ます。
トイカメラ的な存在感ですが、Lo-Fi過ぎないバランス。逆に、もっと“悪い画質”を求める人には物足りないかもしれませんね。
広さ・無機質さが『サイバーパンク2077』みたいでおもしろかったショッピングモール。
画面右側に顕著に現れていますが、このカメラは左右がグリーンっぽい色味のある特徴的な周辺光落ちをします。
レトロな味になる一方で「中心はハイが飛んで、画面端はかなり暗い…」みたいなことにもなりがち。編集で多少改善することもできますが、このカメラの場合はそんなこと気にせず、アバウトに撮っていくほうが向いていると思います。
工場地帯で、同行した編集部・前野をパシャリ。
ハイライトがほとんど飛んでいるくらいが、ちょうどいいのかもしれません。
顔や車をアップにしてみると、ほとんどグラデーションがなくてポスターみたいになっているのが“味”です。
人のいない食堂。
装飾の色味と相まって、かなりのノスタルジー出力。
今回の取材でご一緒したみなさまと、夜のコーヒーショップにて。
ボワンとしたライトの飛び方がグッときます。夜景はライトがエグめに飛ぶので、ともすると普通にチープな写真になりがちですが、ハマるといい味が出ます。
このluckin coffeeというお店が中国では人気チェーン店らしく、日本でいうところのスタバ並みに街を歩けば遭遇します。「注文はアプリから」というのが近未来的でした。
電気街・華強北にて。
人工的な色味がかなりY2Kを感じる1枚。こういう密度の高い絵を撮るとディストピア味が増すのでおすすめです。
朝の裏路地。
フレアを入れた朝の風景って、別にめずらしくない・よくある被写体だとは思うのですが、それでもこのカメラで撮ると2000年代っぽい懐かしさがあります。
ハイライトの写り方がアナログとも、今の高性能なデジカメとも違う「データとしてここは真っ白になってます」感がそうさせるのでしょうか。
ぶっちゃけ高い、でも好き
総評としては、「個人的に大満足! でも値段的に、誰にでもおすすめできるわけではない」といった感じです。
Lo-Fiさがありつつも、ある程度ちゃんとした写真に仕上がるバランスはナイスだと思いますし、何より結局、見た目がいい。コンパクトさもいい。
個人的に、カメラで一番重要なのは「持ち歩きたいと思える存在感かどうか」だと思います。日常的に撮影を楽しむなら、まずそれを持っている状態が心地よいと感じられるかが重要。
そういう意味だと、「Holo Digital camera V2」は愛着の持てるモノですし、持ち運びも苦にならないので、私にとっては理想的なカメラではあります。
しかし、一方でネックとなるのは価格。トイカメラくらいのスペックに対する値付けとして95ドル、日本円換算で約1万5000円は正直、割高でしょう。まして個人輸入して2万3000円払って買った、となると自分でも「かなりの道楽だなぁ」と思います。
というわけで、スペックだけじゃなくてモノとしての存在感、付き合い方も込みで考えたうえで、ワクワクを感じられる人にはおすすめです。
私? 私は毎日、これがあって楽しいですよ。調子に乗ってインスタもはじめちゃったんで、よかったら見ていってくださいな。
Source: Manual, Instagram
